桑田真澄氏の「走り込み推奨」は誤解だらけ?昭和式vsMLB流、未経験パパが知るべき「走る本当の意味」
少年野球の世界において、これほど議論を呼ぶテーマは他にないかもしれません。
「走り込み」。
この言葉を聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
泥だらけになって、嘔吐するまで走らされた昭和の部活動でしょうか?
それとも、罰としてグラウンドを何十周もさせられる子供たちの姿でしょうか?
「野球は瞬発系のスポーツだから、長距離走は意味がない」
「走りすぎると身長が伸びなくなる」
そんな「走り込み不要論」が主流になりつつある現代において、2026年1月、あるレジェンドの発言が波紋を広げました。
桑田真澄氏による「走り込み推奨」の発言です。
「えっ、あの理論派の桑田さんが?」と驚いたパパも多いはずです。
しかし、このニュースの見出しだけを見て「やっぱり昔ながらの走り込みが必要なんだ!」と子供に猛特訓を強いるのは、あまりにも危険です。なぜなら、桑田氏が語った「走る意味」は、私たちがイメージする「根性論」とは全く異なる次元の話だからです。
この記事では、桑田真澄氏の発言の真意を深掘りし、さらにMLB(メジャーリーグ)や最新のスポーツ科学の視点も交えて、「少年野球における正しいランニング」を徹底解説します。
野球未経験のパパでも大丈夫。専門的な理論を振りかざすのではなく、明日から親子で実践できる「楽しく走る方法」まで、具体的に落とし込んでご紹介します。
※AI生成による音声コンテンツにて、発音や読み方に違和感ございますが、ご了承ねがいます。
「ランニング不要論」に一石?桑田真澄氏が語った「推奨」の真意とは
2026年初頭、野球界に流れた一つのニュースが、保護者や指導者の間で大きな話題となりました。
Full-Count(First Pitch)などのメディアが報じた、桑田真澄氏による「走り込み肯定」とも取れる発言です。
近年、「脱・根性論」の流れの中で、長時間走ることの弊害ばかりが強調されがちでしたが、ここに来てなぜ「推奨」なのか。
まずは、その真意を正しく読み解いていきましょう。
ニュースの裏側を読む:単なる「根性論」への回帰ではない
「走り込み」という言葉には、どうしてもネガティブな手垢がついています。
昭和から平成初期にかけての野球指導では、技術練習の時間を削ってでも、精神鍛錬の一環として過酷なランニングが課されることが珍しくありませんでした。水も飲ませずに走らせる、ミスをしたら走らせる。そうした「理不尽な指導」の象徴が走り込みでした。
現代のスポーツ科学では、野球に必要なのは短時間の爆発的なパワー(瞬発力)であり、マラソンのような持久力は直接的には必要ないという考え方が一般的です。
しかし、桑田氏の発言は、この「0か100か」の議論に待ったをかけるものでした。
記事によれば、桑田氏は以下のような趣旨を語っています。
「走り込みは必要です。だけど、たくさんじゃなくていい」
「目的を明確にすること。心肺機能を高めるならポール間走、瞬発力ならダッシュ」
ここで重要なのは、「目的のない漫然としたランニング」は否定しつつも、「身体の土台を作るためのランニング」は必要不可欠であるというスタンスです。
決して「苦しい思いをして精神を鍛えろ」と言っているわけではありません。むしろ、近年の子供たちが「走らなすぎること」によって、基礎的な体力が低下し、結果として怪我をしやすくなったり、練習の質が落ちたりしている現状への警鐘と捉えるべきでしょう。
私たち親は、ニュースの「走り込み推奨」という見出しのインパクトに引きずられず、「どんな走り方が、なぜ必要なのか」という中身(ディテール)に目を向ける必要があります。
「身体との対話」としてのランニング:桑田流コンディショニングの極意
桑田真澄氏といえば、現役時代から徹底した自己管理と理論的なトレーニングで知られています。
小柄な体格ながらPL学園のエースとして甲子園を沸かせ、プロ野球、そしてメジャーリーグへと挑戦した彼のキャリアを支えたのは、まさに「走ること」でした。
しかし、彼の走り方は独特です。
彼は著書や過去のインタビューでも繰り返し語っていますが、ランニングを単なるトレーニングではなく「身体との対話の時間」と位置づけています。
1. フォームとバランスの確認
ゆっくりと走る中で、足の裏がどう地面に接地しているか、骨盤がスムーズに動いているか、肩甲骨周りに張りはないか。そうした身体の微細な感覚を確認する作業として、ランニングを活用していました。
ボールを投げたり打ったりする動作は複雑で高速ですが、ランニングはシンプルで反復的な動作です。だからこそ、自分の身体の「今日の調子」をモニタリングするのに最適なセンサーとなるのです。
2. 独自の心拍数管理
今回の報道でも触れられていますが、桑田氏は現役時代、「心拍数」を指標にしていました。
がむしゃらに全力疾走するのではなく、「心拍数150〜160、上がっても170」という特定のゾーンを維持して走る。
これは科学的に見ても非常に理にかなっています。
心拍数が上がりすぎない(無酸素運動になりすぎない)範囲で運動を続けることで、毛細血管が拡張し、全身への酸素供給能力が高まります。これこそが「スタミナ」の正体であり、バテにくい身体を作る基礎となります。
3. 「毎日走らない」という勇気
また、特筆すべきは「毎日走っていたわけではない」という点です。
「1日おき」や「登板の翌日は休む」など、身体の回復サイクルに合わせてメニューを調整していました。
「毎日走らないとサボっているようで不安」という日本人的な感覚とは一線を画す、非常にドライで合理的な判断です。
このように、桑田氏の「走り込み推奨」の裏には、「自分の身体を知り、管理するためのツールとして走ることを使いこなせ」という高度なメッセージが込められています。
これを単に「子供に毎日5km走らせよう」と解釈してしまうのは、桑田氏の真意に対する最大の誤解と言えるでしょう。
現代少年野球の課題:極端な「走らない」が招く基礎体力不足のリスク
一方で、現代の少年野球現場では「走り込みアレルギー」とも言える現象が起きています。
「野球は瞬発系だから、長距離を走ると遅筋(持久系の筋肉)がついて足が遅くなる」
この理論が独り歩きし、アップとしての軽いジョグ以外はほとんど走らせないチームも増えています。
確かに、スプリンターのような瞬発力は重要です。
しかし、小学生年代、特に高学年に差し掛かる時期において、一定の有酸素運動能力(持久力)は、すべての活動の土台(ベース)となります。
練習についていけない子供たち
土日の半日、あるいは一日練習をこなすだけの基礎体力がないとどうなるか。
練習の後半になると足が止まり、集中力が切れ、フォームが崩れます。
疲れた状態で無理に投げたり振ったりすれば、当然怪我のリスクは跳ね上がります。
「技術練習をしたいけれど、その前に体力が尽きてしまう」
これでは本末転倒です。
基礎代謝と回復力の低下
また、現代っ子は外遊びの減少により、そもそも運動量が不足しています。
学校の登下校以外で歩くことも少なく、家ではゲームや動画視聴。
そんな生活の中で、野球の練習の時だけ「ダッシュ」をしても、身体は悲鳴を上げます。
桑田氏が危惧しているのは、この「エンジンの小ささ」ではないでしょうか。
排気量の小さな軽自動車で高速道路を全力疾走させれば、すぐにエンジンはオーバーヒートします。
まずはジョギングやランニングで「排気量(心肺機能・基礎体力)」を大きくしてあげること。
それが、結果として長く強くプレーできる選手を育てることにつながるのです。

世界標準はどうなっている?MLBや科学が証明する「走るメリット」
「でも、アメリカの選手は走らないんでしょ?」
そんなイメージを持っているパパもいるかもしれません。
確かに、メジャーリーガーが日本の高校球児のように、悲壮な顔で何時間もグラウンドを周回することはありません。
しかし、彼らが「全く走っていない」かというと、それは大きな間違いです。
ここからは、MLBや最新のスポーツ科学の視点から、ランニングの必要性を検証してみましょう。
「スタミナ」だけじゃない!怪我予防につながる「ベース・ビルディング(土台作り)」
アメリカのトレーニング理論には、「Aerobic Base(有酸素の土台)」という考え方があります。
家を建てる時の基礎工事のようなものです。
どんなに立派な柱(筋力)や屋根(技術)を乗せようとしても、土台がぐらぐらでは家は建ちません。
MLB公式サイトの「Pitch Smart」というガイドラインをご存知でしょうか?
これは、投手の怪我、特にトミー・ジョン手術などの肘の故障が急増したことを受けて、MLBとUSA Baseballが共同で策定した「投球障害予防のためのガイドライン」です。
MLB Pitch Smart Guidelines
この中で、投球制限(球数制限)と並んで重要視されているのが「Conditioning(コンディショニング)」です。
ガイドラインには、具体的なランニングメニューまでは記載されていませんが、全身の筋力強化と並んで「総合的な身体能力の向上」が推奨されています。
多くのMLBトレーナーやフィジカルコーチは、シーズンオフやプレシーズンの時期に、この「ベース・ビルディング」として一定量のランニングや有酸素運動を取り入れています。
目的は「疲労への耐性(Resilience to fatigue)」を作ること。
試合の終盤になってもフォームが変わらない、連戦でもパフォーマンスが落ちない。
そのタフさは、単なる筋力トレーニングだけでは養えません。
心肺機能に負荷をかけ、酸素を身体の隅々まで運ぶ能力を高めることで初めて得られるものなのです。
投手にこそ必要?リカバリー(回復)を早める有酸素運動の効果
「走ると疲れが溜まる」と思っていませんか?
実は、適切なランニングは「疲れを取る」ために行われます。
これを「アクティブリカバリー(積極的休養)」と呼びます。
激しいピッチングやバッティング練習をした後、筋肉には疲労物質が溜まり、微細な損傷が起きています。
ここで完全に寝転がって休んでしまうよりも、軽く汗ばむ程度の運動(軽いジョギングやウォーキング)を行った方が、血流が良くなり、疲労物質の除去が早まることがわかっています。
毛細血管という「道路網」
有酸素運動を行うと、筋肉内の毛細血管の密度が高まると言われています。
これは、筋肉に栄養や酸素を届け、老廃物を回収するための「道路網」が増えるようなものです。
道路が広くて多ければ、渋滞(疲労)はすぐに解消されます。
逆に、筋トレやダッシュばかりで筋肉(工場)だけを大きくしても、そこに出入りする道路(血管)が貧弱なままでは、すぐにパンクしてしまいます。
MLBの先発投手が、登板翌日に軽いジョグやポール間走を行うのは、この「リカバリー促進」が主な目的です。
日本の少年野球でも、試合の翌日に「休み」にするのではなく、「親子で散歩がてら軽く走る」ことが、実は一番の疲労回復になるかもしれません。
MLBと日本の違い:アメリカのジュニア世代は「走る」をどう捉えているか
では、アメリカの子供たち(リトルリーグ世代)はどうしているのでしょうか。
現地の指導書やコーチング動画を見ると、日本のような「全員一列になってのランニング」はあまり見かけません。
彼らが重視するのは「Agility(敏捷性)」と「Fun(楽しさ)」を組み合わせたランニングです。
- ラダーを使ったステップワーク
- 短い距離のシャトルラン
- ベースランニング競争
これらは全て「走る」トレーニングですが、常に「ゲーム性」や「競争」が含まれています。
「ただ走るだけ」は退屈で(Boring)、子供のモチベーションを下げる最悪のメニューだと考えられているからです。
しかし、これは「長距離を走らない」こととイコールではありません。
サッカーやバスケットボールなど、他のスポーツを掛け持ち(マルチスポーツ)することが一般的なアメリカでは、野球の練習以外で大量に走り回っています。
結果として、野球の練習で改めて走り込みをしなくても、十分な「有酸素ベース」が出来上がっているケースが多いのです。
一方、日本の場合、野球一本に絞っている子が多く、しかも練習効率化で走る時間が減れば、運動総量が不足します。
だからこそ、日本では意識的に「ベースを作るためのランニング」を取り入れる必要がある。
ただし、そのやり方は昭和式ではなく、アメリカ流の「楽しさ」を取り入れたものであるべきだ。
これが、今の少年野球界が出すべき「解」ではないでしょうか。
ここが違う!「悪い走り込み」と「良いランニング」の境界線
ここまで、桑田氏の理論や科学的見地から「走ることの必要性」を説いてきました。
しかし、現場のパパにとって一番難しいのは、「チームで行われている走り込みが、良いものなのか悪いものなのか」を見極めることでしょう。
「監督、これってエビデンスあるんですか?」なんて聞こうものなら、即刻ベンチ裏へ呼び出しです(笑)。
そこで、私たち親がこっそりとチェックできる、「悪い走り込み」と「良いランニング」の境界線を整理しました。
もし「悪い走り込み」に該当する場合は、家庭でのケアや、場合によっては指導者との相談(あるいは移籍)を検討する材料にしてください。
絶対NG!フォームを崩す「疲労困憊のダッシュ」と「罰走」
最も避けるべきは、「走ること自体が罰になっている」ケースです。
- 罰走(ペナルティ走):
「エラーしたからポール間10本!」
これは最悪です。子供の中に「走る=嫌なこと」「走る=自分がダメだった証拠」という強烈なネガティブイメージが植え付けられます。これでは、将来的に自主的にコンディショニングで走る選手には絶対に育ちません。また、心理的ストレスは怪我のリスクも高めます。 - フォームが崩れた状態での限界ダッシュ:
足がもつれ、顎が上がり、腰が落ちた状態で、「あと一本!根性見せろ!」と走らせる。
これは百害あって一利なしです。
崩れたフォームで走ることは、脳に「悪い動き」を刷り込んでいるようなもの。
さらに、筋肉が限界を超えて制御不能になっている状態で負荷をかければ、肉離れや膝の靭帯損傷など、取り返しのつかない大怪我につながります。
子供がふらつき始めたら、勇気を持ってストップをかける(あるいは休憩を促す)のが、大人の役割です。
推奨されるのはこれ!心拍数を管理した「LSD(長くゆっくり走る)」
一方で、推奨されるのはLSD(Long Slow Distance)と呼ばれるトレーニングです。
文字通り、「長く、ゆっくり、距離を走る」こと。
これが、前述した「有酸素ベース」や「毛細血管の拡張」に最も効果的です。
- ペースの目安:
「隣の人と会話ができるくらい」のニコニコペースです。
ゼーゼーハーハーと息が上がるのはペースが速すぎます。 - 時間の目安:
小学生なら15分〜20分程度で十分です。距離にして2〜3kmでしょうか。
これを一定のリズムで走り続けること。
単純ですが、集中力と、自分のペースを守る自律心が養われます。
もしチームの練習で、監督が「今日はタイムを計らないから、全員で声を出しながら30分ゆっくり走ろう」と言ってくれたら、それは素晴らしい指導者です。
それは単なる時間潰しではなく、立派なコンディショニングなのですから。
親がチェックすべきポイント:子供の表情と「足の痛み」のサイン
未経験パパでもできる最大のサポートは、「観察(Observation)」です。
子供が走り込みから帰ってきた時、どんな顔をしていますか?
- 表情:
「疲れたけどスッキリした」という顔ならOK。
「もう二度と行きたくない」と絶望しているなら、オーバートレーニングの可能性大です。 - 足の痛み:
「オスグッド(膝の痛み)」や「シーバー病(かかとの痛み)」は、成長期の走りすぎによる代表的な障害です。
「足が痛いのは成長痛だから走れば治る」などという迷信は、令和の今すぐ捨ててください。
子供がどこかを痛がったり、歩き方が不自然だったりしたら、即座にランニングは中止し、整形外科へ。
ここでの判断ミスが、子供の野球人生を終わらせることもあります。
【親のチェックリスト】
- [ ] 走った後、膝やかかとを触って痛がっていないか?
- [ ] 走る前より走った後の方が、機嫌が悪くなっていないか?
- [ ] 靴底の減り方は左右対称か?(バランスの崩れをチェック)
- [ ] 「水は飲めたか?」と聞いて「飲めなかった」と言っていないか?

明日からできる!未経験パパと息子の「楽しく走る」実践メソッド
理論はわかりました。でも、実際に子供に「今日からLSDをやろう!」と言っても、「えー、面倒くさい」と言われるのがオチですよね。
そこで、ここからは未経験パパでも子供を巻き込める、実践的な「楽しく走る」アイデアをご紹介します。
キーワードは「トレーニングだと思わせないこと」です。
親子の会話が弾むペースでOK!「おしゃべりジョグ」のすすめ
これが最強かつ、最も簡単なメソッドです。
週末の朝、あるいは夕食前。「ちょっと散歩に行こうか」と誘い出し、軽く走りながらひたすらお喋りをするのです。
- ルール:
- 絶対にペースを上げない(パパが先にバテたら威厳に関わります笑)。
- 話題は「野球のダメ出し」禁止。「好きな給食」「欲しいゲーム」「プロ野球選手の噂話」など、子供が話したくなるテーマで。
- 時間は15分で打ち切り。「もっと走りたい」と言われても、「今日はここまで」と腹八分目で終わるのが継続のコツ。
桑田氏が言う「身体との対話」を、まずは「親子との対話」に置き換えるのです。
走りながら話すと、普段言えない本音がポロリと出たりします。
「実はチームの〇〇君とうまくいってなくて…」
そんな悩み相談ができたら、そのランニングは金メダル級の価値があります。
心拍数的にも、会話ができるペースは有酸素運動として最適。
まさに一石二鳥のトレーニングです。
「走らされる」から「遊び」へ:海外流・鬼ごっこ(タグゲーム)活用術
日本スポーツ協会(JSPO)が推奨する「アクティブ・チャイルド・プログラム(ACP)」でも、遊びの中での運動が推奨されています。
日本スポーツ協会 アクティブ・チャイルド・プログラム
特に低学年〜中学年の子には、「鬼ごっこ(Tag Game)」が最高のランニングメニューです。
ただ追いかけるだけではありません。野球に必要な要素を詰め込みます。
1. しっぽ取り鬼ごっこ
- 用意するもの: タオルや紐(ズボンの後ろに挟む)。
- 効果: 相手の動きを見る(洞察力)、急停止・急発進(アジリティ)、回り込む動き(走塁・守備)。
- パパの役割: 本気で追いかけるとすぐ捕まえてしまうので、フェイントをかけたり、「あー!惜しい!」とオーバーリアクションで盛り上げる。
2. 手つなぎ鬼
- 効果: 協力して追い込む(守備の連携)、視野を広げる。
3. 盗塁ごっこ
- 公園のベンチや木をベースに見立てて、「ピッチャー(パパ)がよそ見した瞬間に走る」。
- これは子供が大好きなスリル満点の遊びです。スタートの反応速度(リアクション)が劇的に良くなります。
これなら、子供は「走らされている」とは微塵も思いません。
汗だくになって「もう一回!」と言ってくるはずです。
その時、子供の心肺機能は確実に鍛えられています。
習慣化のコツ:週末の朝15分、親も一緒に走って「背中」を見せる
最後に、最も重要なのは「継続」です。
そして、子供に「走れ」と命令するのではなく、親が「走る姿」を見せることです。
「パパも最近お腹が出てきたから、ダイエットのために走るわ。付き合ってくれない?」
これくらいの下手(したて)に出るアプローチが効果的です。
子供は「パパの練習に付き合ってあげている」という優越感を持ちながら、一緒に走ってくれます。
未経験パパにとって、技術指導は難しいかもしれません。
キャッチボールも、上手いパパには敵わないかもしれない。
でも、「一緒に隣を走る」ことなら、誰にでもできます。
そして、苦しい時に隣で「ナイスラン!」「いいペースだぞ!」と声をかけてくれるパパの存在は、子供にとって何よりの安心感となります。
もし、あなたが「野球のことは何も教えてあげられない」と引け目を感じているなら、今すぐその考えを捨ててください。
あなたが一緒に流した汗の量だけ、子供との信頼関係は深まります。
それは、どんな高度な技術指導よりも、子供の心を強くするはずです。

まとめ:走ることは「自分を知ること」。パパの並走が子供の財産になる
今回は、桑田真澄氏の発言をきっかけに、少年野球における「走り込み」について深掘りしてきました。
要点を整理しましょう。
- 桑田氏の真意: 走り込みは「根性論」ではなく、身体との対話やコンディショニングのための重要なツールである。
- MLB・科学の視点: 「有酸素ベース」を作ることは、スタミナだけでなく、怪我予防や疲労回復(リカバリー)に不可欠である。
- 良い走り込み: 会話ができるペースのLSDや、心拍数管理されたランニング。
- 悪い走り込み: 罰走、フォームが崩れるほどの限界ダッシュ、痛みを我慢しての走行。
- パパの実践: 「おしゃべりジョグ」や「鬼ごっこ」で、楽しみながら走る習慣を作る。
「走る」という行為は、野球の原点です。
ベースを駆け抜ける爽快感、打球を追って全力で走る必死さ。
本来、子供たちは走ることが大好きだったはずです。
それがいつの間にか「罰」や「苦行」になってしまわないよう、私たち大人が正しい知識と、遊び心を持って関わってあげることが大切です。
今度の週末、新しいバットを買う代わりに、少し早起きして子供と一緒に近所を走ってみませんか?
そこで交わした会話や、見た景色は、きっと大人になっても忘れない「親子の野球の思い出」になるはずです。
さあ、靴紐を結んで。
「プレイボール」の代わりに、「よーい、ドン!」で始めましょう。
