【少年野球】新チームで友達作り！親ができる「はじめまして」サポート術

はじめに：新チームへの期待と、ちょっぴりの不安

「新しいチーム、どんな子がいるんだろう？」
「みんなとうまくやっていけるかな？」

春、新しい季節の訪れとともに、お子さんが少年野球の新チームに入団したり、新しい学年のチームが始動したり。ワクワクする期待とともに、親としてはちょっぴり不安を感じる時期かもしれません。特に、野球経験のないパパにとっては、「自分に何ができるだろうか」「子供が馴染めなかったらどうしよう」と、心配事が尽きないのではないでしょうか。

「うちの子、馴染めるかな…」パパの心配、よく分かります

子供が新しい環境に飛び込む時、親なら誰しもが抱くこの心配。グラウンドで一人ぼっちになっていないか、チームメイトと笑顔で話せているか、ついつい我が子の姿を目で追ってしまいますよね。ましてや自分自身が野球に詳しくないと、練習の様子を見ても、子供が楽しめているのか、困っているのかさえ判断が難しく、余計にやきもきしてしまうこともあるでしょう。

親のサポートが「はじめまして」をスムーズにする鍵

でも、安心してください。子供が新しいチームにスムーズに馴染み、かけがえのない仲間たちと野球を楽しむためには、親、特にパパのサポートが大きな力になります。難しく考える必要はありません。ちょっとした声かけや関わり方の工夫で、子供は安心して「はじめまして」の一歩を踏み出す勇気を持てるのです。野球の経験や知識がなくても、できることはたくさんあります。

この記事で分かること：具体的なサポート方法とNG行動

この記事では、少年野球の新チームに入団したお子さんを持つパパ（もちろんママも！）に向けて、子供がスムーズに友達を作り、チームに馴染むために親ができる具体的なサポート方法を、ステップバイステップで解説します。

• 子供が抱える不安の正体
• 安心感を育む、はじめの一歩のサポート
• 友達作りを後押しする具体的なアクション
• 意外と大事？親同士のコミュニケーション術
• 良かれと思って逆効果に…NG行動集

野球未経験のパパでもすぐに実践できるヒントが満載です。この記事を読めば、子供の「はじめまして」を温かく見守り、最高のサポーターになるための道筋が見えてくるはずです。さあ、一緒に子供の新しい挑戦を応援していきましょう！

なぜ不安？まずは子供の気持ちを理解しよう

子供が新しい環境にスムーズに適応するために、まず大切なのは「なぜ子供が不安を感じるのか？」を理解することです。大人が思う以上に、子供にとって新しい環境は大きな変化であり、様々な感情が渦巻いています。

新しい環境はドキドキがいっぱい

想像してみてください。知っている顔が一人もいない場所、初めて見る練習風景、どんな人がいるのかも分からない状況…。大人だって緊張しますよね。子供にとってはなおさらです。

知らない場所、知らない人たち

まず、物理的な環境の変化があります。新しいグラウンド、新しい練習時間、そして何より、初めて会う監督、コーチ、チームメイトたち。「どんな人たちなんだろう」「怖い人はいないかな」「話しかけても無視されないかな」といった漠然とした不安を感じるのは自然なことです。特に、前のチームで仲の良い友達がいた場合は、その喪失感も相まって、新しい人間関係を築くことへのハードルを高く感じてしまう子もいます。

「うまくできるかな？」失敗への不安

次に、プレーに対する不安です。「自分の実力は通用するだろうか」「下手だと思われたらどうしよう」「ミスをして怒られたり、笑われたりしないかな」といった心配が頭をよぎります。特に、周りの子のレベルが高そうに見えたり、厳しい指導で知られるチームだったりすると、プレッシャーを感じて萎縮してしまうこともあります。新しい環境で「失敗したくない」という気持ちは、時に積極的な行動を妨げる要因にもなり得ます。

輪に入っていけるかな？人間関係の心配

そして、最も大きいかもしれないのが、人間関係への不安です。「すでにグループができているんじゃないか」「仲間外れにされたらどうしよう」「話しかけても、うまく会話が続くかな」…。友達ができるかどうかは、子供にとってチームでの居心地を左右する重大な問題です。特に低学年のうちは、まだ自分から積極的に話しかけるのが苦手な子も多く、どうやって友達の輪に入っていけばいいのか分からず、戸惑ってしまうケースが見られます。

子供のタイプによっても違う反応

もちろん、新しい環境への反応は子供の性格によって様々です。

ゆっくり馴染む慎重派タイプ

人見知りだったり、物事をじっくり観察してから行動に移したりするタイプの子供は、新しい環境に慣れるまでに時間がかかることがあります。最初はなかなか輪に入れず、一人でいる時間が長かったり、親から離れようとしなかったりするかもしれません。これは決してネガティブなことではなく、その子なりのペースで状況を把握しようとしている証拠です。焦らず、じっくり見守ってあげることが大切です。

グイグイいける積極派タイプ

一方で、物怖じせず、誰にでもすぐに話しかけられる社交的なタイプの子供もいます。こういう子は、あっという間にチームに溶け込んでいるように見えるかもしれません。しかし、積極的な性格ゆえに、時に空回りしてしまったり、相手の気持ちを考えずにぐいぐい行き過ぎてしまったりすることもあります。また、表面上は明るく振る舞っていても、内心では不安を抱えている可能性もゼロではありません。どんなタイプの子であっても、親が気にかけてあげることは重要です。

パパ自身の不安も子供に伝わる？

ここで一つ、心に留めておきたいことがあります。それは、「親の不安は子供に伝染しやすい」ということです。「うちの子、大丈夫かな…」と心配そうに見守る親の表情や態度は、子供に敏感に伝わり、「やっぱりここは不安な場所なんだ」と感じさせてしまう可能性があります。もちろん、心配するなと言う方が無理な話ですが、できるだけ穏やかな気持ちで、子供の挑戦を信じて見守る姿勢を示すことが、子供の安心感につながります。野球未経験で自信がないパパも、「一緒に学んでいこう！」という前向きな気持ちでいることが大切です。

まずは、子供が抱えるであろう様々な不安を理解し、共感してあげること。それが、効果的なサポートの第一歩となるのです。

親ができる「はじめの一歩」サポート：安心感を育む関わり方

子供の不安な気持ちを理解したら、次はいよいよ具体的なサポートの実践です。難しく考える必要はありません。日常生活の中で少し意識するだけで、子供に大きな安心感を与え、「はじめの一歩」を踏み出す勇気を後押しすることができます。

ポジティブな声かけで背中を押す

言葉の力は偉大です。特に親からのポジティブな言葉は、子供にとって何よりのエネルギー源になります。

「大丈夫だよ」「応援してるよ」の魔法

新しいチームでの練習や試合に向かう前、あるいは帰ってきたときに、「大丈夫だよ」「パパ（ママ）はいつでも応援してるからね」「楽しんでおいで」といったシンプルな言葉をかけてあげましょう。具体的なアドバイスよりも、「あなたの味方だよ」「見守っているよ」というメッセージが伝わることが重要です。不安な気持ちでいる子供にとって、親が自分の絶対的な味方でいてくれるという確信は、大きな心の支えになります。

結果より「挑戦したこと」を褒める

練習や試合から帰ってきたら、「今日はどうだった？」と話を聞いてあげましょう。その際、ヒットを打ったか、エラーをしなかったか、といった結果だけを問うのではなく、「新しい友達に挨拶できた？」「最後まで諦めずに走ってたね！」「大きな声を出せてたね！」など、結果に至るまでのプロセスや、挑戦したことそのものを具体的に褒めてあげることが大切です。特に新しい環境では、結果が出にくいこともあります。「うまくいかなくても、頑張っている姿を見ているよ」というメッセージが、子供の自己肯定感を育みます。

失敗してもOK！というメッセージを伝える

誰だって最初はうまくいかないものです。「失敗しても大丈夫だよ」「次に頑張ればいいんだよ」「失敗から学べることもあるんだよ」と、失敗を恐れないで挑戦することの大切さを伝えてあげましょう。親が失敗に対して寛容な姿勢を示すことで、子供は安心して新しいことにチャレンジできるようになります。「完璧じゃなくていいんだ」と思えることが、友達作りの場面でも積極性を生み出す土台になります。

基本のキ！「あいさつ」の大切さを教えよう

コミュニケーションの基本であり、最も簡単にできる第一歩が「挨拶」です。

元気な挨拶はコミュニケーションの第一歩

監督、コーチ、チームメイト、そしてその保護者の方々へ、自分から元気に挨拶ができることは、非常に重要です。「おはようございます！」「こんにちは！」「お願いします！」「ありがとうございました！」といった基本的な挨拶がしっかりできる子は、周りの人からも好印象を持たれやすく、自然と声をかけてもらえる機会も増えます。挨拶は、相手への敬意を示すと同時に、「私はここにいますよ」という自己表現でもあります。

家庭で練習してみるのも効果的

もしお子さんが挨拶が苦手なようであれば、家で練習してみるのも良いでしょう。「パパがおはようって言ったら、元気におはようって返してみて」といった簡単なロールプレイングで構いません。照れくさいかもしれませんが、遊び感覚で繰り返すうちに、自然と声が出るようになることもあります。また、「挨拶ができると、どんないいことがあるかな？」と一緒に考えてみるのも、大切さを理解する助けになります。

親が見本を見せることも大切

子供は親の背中を見て育ちます。親自身が積極的にコミュニケーションをとる姿を見せることは、何よりの教育になります。

指導者や他の保護者への積極的な挨拶

グラウンドに行ったら、パパやママ自身が、監督、コーチ、他の保護者の方々に笑顔で挨拶をしましょう。「いつもお世話になってます」「今日もよろしくお願いします」といった一言を添えるだけで、印象は大きく変わります。

明るいコミュニケーションを心がける

挨拶だけでなく、他の保護者の方とすれ違った際に、天気の話や子供たちの様子について、軽い世間話をしてみるのも良いでしょう。親が他の人と楽しそうに話している姿を見ることで、子供は「ここは安心できる場所なんだ」「人と話すのは楽しいことなんだ」と感じることができます。野球経験がなくて話題に困るなら、「うちの子、野球初めてで…」「皆さん、お詳しいですね！」など、正直に話してみるのも一つの手です。

このように、まずは家庭での声かけや、親自身の基本的な姿勢を通じて、子供が安心して新しい環境に飛び込めるような土台を作ってあげることが大切です。特別なスキルは必要ありません。愛情を持って、子供の挑戦を温かく見守り、応援する気持ちを伝えることから始めましょう。

チームに馴染むための具体的なアクションを後押し！

安心できる土台ができたら、次は子供が実際にチームに溶け込み、友達を作るための具体的なアクションを、親としてどう後押ししていくかを見ていきましょう。ここでも、主役はあくまで子供自身。親は、子供が自ら一歩を踏み出せるように、そっと背中を押してあげるようなサポートを心がけます。

まずは「行くこと」を応援！練習・試合への参加が基本

当たり前のように聞こえるかもしれませんが、新しい環境に慣れるためには、まずその場所に「行く」ことが大前提です。

見守ってくれるだけで子供は安心する

可能な範囲で、練習や試合に顔を出し、子供の様子を見守ってあげましょう。必ずしもグラウンドに付きっきりでいる必要はありません。練習の始めや終わりだけでも、パパやママが自分のことを見てくれている、気にかけてくれていると感じるだけで、子供は大きな安心感を得られます。特に最初のうちは、親の存在が精神的な支えになることが多いです。

無理強いせず、行きたくない気持ちも受け止める

ただし、「行きなさい！」と無理強いするのは逆効果です。時には、「今日は行きたくないな…」とぐずる日もあるかもしれません。そんな時は、頭ごなしに叱るのではなく、「どうして行きたくないの？」「何かあった？」と、まずは子供の気持ちを受け止め、理由を聞いてあげましょう。理由によっては、休ませる判断も必要かもしれません。大切なのは、子供の気持ちに寄り添い、無理なく続けられるようにサポートすることです。

チームメイトと話す「きっかけ」作りをお手伝い

挨拶ができるようになったら、次のステップはチームメイトとの会話です。でも、「何を話したらいいか分からない…」という子は少なくありません。そんな時、親が少しだけヒントを与えてあげると、会話のハードルが下がることがあります。

共通の話題を見つけるヒント（好きな選手、道具など）

「〇〇くんのグローブ、かっこいいね。どこのメーカーのかな？」「△△くん、あのプロ野球選手に似てるね！」「今日の練習の〇〇、難しかったけど面白かったね」など、野球に関連する具体的な話題を子供に提案してみましょう。好きなプロ野球選手の話、使っている道具の話、練習内容の話などは、男の子同士なら盛り上がりやすい共通の話題です。家でプロ野球中継を一緒に見たり、野球道具屋さんに行ってみたりするのも、話題作りに繋がるかもしれません。

「なんて話しかけたらいい？」を一緒に考える

「話したいけど、なんて言えばいいか分からない…」という子には、「まずは『一緒にキャッチボールしない？』って誘ってみたらどうかな？」「『そのバット、打ちやすそう！ちょっと見せて？』って聞いてみるのは？」など、具体的な声かけのフレーズを一緒に考えてあげるのも良いでしょう。シミュレーションしてみるのも効果的です。

小さな「できた！」を見つけて褒める

「今日、〇〇くんと少し話せたんだ！」「△△くんに挨拶できたよ！」など、子供が自分からアクションを起こせた時は、どんなに小さなことでも具体的に褒めてあげましょう。「すごいじゃん！」「勇気出したね！」「パパも嬉しいよ！」といった言葉が、子供の自信を育み、次のアクションへの意欲を引き出します。「できた！」という成功体験の積み重ねが、積極性を育んでいきます。

練習以外の交流チャンスを活かそう

練習や試合中だけでなく、その前後や、チームで行われるイベントなども、子供たちが打ち解けるための絶好の機会です。

休憩時間、練習後のちょっとした時間

練習の合間の休憩時間や、練習が終わって片付けをしている時間などは、比較的リラックスして話せるチャンスです。水筒を飲みながら、道具を片付けながら、何気ない会話が生まれることもあります。親が迎えに来るまでの少しの時間なども、子供同士で遊んだり話したりする貴重な時間になり得ます。

チームイベント（BBQ、レクリエーションなど）への参加

多くの少年野球チームでは、BBQ、クリスマス会、卒団式などのイベントが企画されます。こうしたイベントは、野球のプレーとは関係なく、子供たちが素の自分で交流できる良い機会です。親も積極的に参加することで、子供も安心して楽しめますし、他の保護者との交流も深まります。普段あまり話さない子とも、イベントをきっかけに仲良くなれることはよくあります。

「少しずつ」で大丈夫！焦らない見守りの姿勢

新しい環境に慣れるスピードは、子供によって本当に様々です。

子供のペースを尊重する

すぐに友達の輪に入れる子もいれば、じっくり時間をかけて少しずつ馴染んでいく子もいます。大切なのは、その子自身のペースを尊重してあげること。「早く友達を作りなさい」といったプレッシャーは、かえって子供を追い詰めてしまいます。

すぐに結果を求めない

親としては、早く子供が楽しそうにしている姿を見たいと思うものですが、焦りは禁物です。すぐには目に見える変化がなくても、子供なりに頑張っているのかもしれません。「いつかきっと大丈夫」と信じて、長い目で見守ってあげる姿勢が大切です。親がどっしりと構えていることが、子供の安心感につながります。

子供が自ら動き出す力を信じ、親はあくまでも「縁の下の力持ち」として、さりげなくサポートする。そんなスタンスが、子供の健やかな成長と友達作りを後押しする鍵となるでしょう。

親同士のコミュニケーションも、実は子供の追い風になる！

「子供のことだけで手一杯なのに、親同士の付き合いまで…」
「野球経験ないし、何を話せばいいか分からない…」

そう感じるパパも少なくないかもしれません。確かに、保護者同士の関係性は、時に気を遣う場面もあります。しかし、実は親同士が良好なコミュニケーションをとることは、子供がチームに馴染み、友達を作る上で、予想以上にポジティブな影響を与えることがあるのです。

なぜ親同士の交流が大切なの？

親同士が繋がることには、いくつかのメリットがあります。

情報交換ができる（チームの方針、イベント情報など）

チームの練習スケジュール、試合の詳細、持ち物、イベント情報など、チームからの連絡だけでは分かりにくい細かな情報を、他の保護者から教えてもらえることがあります。特に、野球未経験のパパにとっては、道具の選び方やルールに関する疑問などを、経験豊富な保護者に気軽に聞ける環境は心強いはずです。チームの方針や暗黙のルールなどを知る上でも、情報交換は役立ちます。

親が楽しそうだと子供も安心する

前述の通り、親の態度は子供に影響を与えます。パパやママが他の保護者と楽しそうに話していたり、協力し合ったりしている姿を見ることで、子供は「このチームは安心できる場所なんだ」「パパやママも楽しんでいるんだ」と感じ、チームに対するポジティブなイメージを持つことができます。親が孤立しているように見えると、子供も不安を感じてしまうかもしれません。

いざという時に相談できる相手が見つかるかも

子供が練習中に怪我をした、チーム内でちょっとしたトラブルがあった、進路について悩んでいる…など、何か困ったことが起きた時に、気軽に相談できる保護者の存在は非常に心強いものです。同じように子供を応援する親同士だからこそ、共感し合えたり、有益なアドバイスをもらえたりすることもあります。一人で悩みを抱え込まずに済む環境は、親にとっても精神的な支えになります。

無理なく始める「保護者付き合い」のコツ

そうは言っても、「積極的に輪に入るのは苦手…」というパパもいるでしょう。無理をする必要はありません。自分にできる範囲で、少しずつ関わっていくことから始めてみましょう。

挨拶と軽い世間話からスタート

まずは基本の挨拶から。「おはようございます」「お疲れ様です」と笑顔で声をかけるだけでも印象は違います。慣れてきたら、「今日は暑いですね」「〇〇くん、最近すごく上手になりましたね」など、天気の話や子供たちの様子について、当たり障りのない短い会話をしてみるのも良いでしょう。相手の反応を見ながら、少しずつ距離を縮めていけばOKです。

LINEグループなどは参加できる範囲でOK

多くのチームでは、保護者間の連絡用にLINEグループなどが作られています。情報収集のためには参加しておくと便利ですが、全ての会話に反応したり、無理に発言したりする必要はありません。必要な連絡事項を確認し、たまに返信する程度でも大丈夫です。「既読スルー」を過度に気にする必要もありません。負担にならない範囲で活用しましょう。

「野球未経験」をオープンにするのもアリ

野球の話題についていけない…と不安なら、いっそ「実は私、野球全然詳しくなくて…」「ルールもこれから勉強するところなんです」と正直に話してしまうのも一つの手です。変に知ったかぶりをするよりも、素直に教えを請う姿勢の方が、周りの人も親近感を持ちやすく、色々と教えてくれるかもしれません。「未経験パパ仲間」が見つかる可能性もあります。

良好な関係が子供の友達作りにもプラスに

親同士が顔見知りになり、良好な関係を築けていると、自然と子供同士も交流しやすくなることがあります。「〇〇くんのパパ、優しいよね」「△△くんのママ、面白いよ」といった親へのポジティブな印象が、子供同士の距離を縮めるきっかけになることも。また、親同士が仲良くなれば、練習後に一緒に遊んだり、家族ぐるみで出かけたりする機会も生まれやすく、子供たちの友情を育む環境が自然と整っていきます。

もちろん、保護者付き合いが負担になりすぎて、親子で疲弊してしまっては本末転倒です。無理のない範囲で、できることから少しずつ始めてみてください。挨拶と笑顔を忘れずに、誠実な態度で接していれば、きっと良い関係が築けるはずです。

これはNG！逆効果になりやすい親の行動

子供のために良かれと思ってやったことが、実は逆効果になってしまうこともあります。ここでは、新チームで友達作りを目指す子供に対して、親が避けるべきNG行動をいくつかご紹介します。心当たりがないか、少し振り返ってみましょう。

過干渉：子供の代わりにやりすぎていませんか？

子供が困っている姿を見るのは辛いものですが、だからといって親が何でも先回りして手を出してしまうのは考えものです。

• 友達の輪に無理やり連れて行く: 一人でいる子供を見て、「ほら、あっちでみんな遊んでるよ！一緒に入ってきなさい！」と無理やり輪の中に押し込むような行動。
• 子供同士の些細なケンカにすぐ介入する: ちょっとした言い合いや物の貸し借りトラブルに、すぐに親が出て行って解決しようとする。
• 子供の代わりに挨拶や自己紹介をする: 子供がモジモジしているからと、親が代わりに相手に話しかけてしまう。

これらの行動は、子供が自分で考えて行動する力、問題を解決する力、コミュニケーション能力を育む機会を奪ってしまいます。見守る勇気も、時には必要です。自分でできた！という経験が、子供の自信につながります。もちろん、いじめなど深刻な問題の場合は別ですが、些細なことには、まず子供自身に考えさせ、行動させるように促しましょう。

友達作りを強制する：「あの子と話しなさい！」は逆効果

早く友達を作ってほしいという親心は分かりますが、それを子供に強制するのは絶対にやめましょう。

• 特定の友達を作るように言う: 「〇〇くんと仲良くしなさい」「あの子と遊ばないの？」など、親が友達を選んだり、関係性を強制したりする。
• 「まだ友達できないの？」と急かす: 子供のペースを無視して、「どうして友達ができないの？」「もっと積極的に話しかけなさい」などとプレッシャーをかける。

友達は、自然な関わりの中で、気の合う相手と時間をかけて作っていくものです。親に強制されてできた友達関係は長続きしませんし、子供にとって大きなストレスになります。「友達は無理に作るものではない」「気の合う子がきっと見つかるよ」というメッセージを伝え、焦らず見守ることが大切です。

他の子と比較する：「〇〇くんはもう友達できたのに…」

子供の成長や能力を他の子と比較することは、百害あって一利なしです。

• 「〇〇くんはもうチームに馴染んでるのに、あなたは…」
• 「△△くんはあんなに積極的に話しかけてるのに…」

こうした比較は、子供の自尊心を深く傷つけ、「自分はダメなんだ」という劣等感を植え付けてしまいます。子供のやる気を削ぎ、かえって消極的にさせてしまう可能性が高いです。比べるべきは過去のその子自身。「前は挨拶できなかったけど、今日はできたね！」のように、その子自身の成長を認め、褒めてあげることが重要です。

親が焦りすぎる：不安な気持ちは伝染しやすい

子供がなかなかチームに馴染めない様子を見ると、親としては焦りや不安を感じてしまうものです。しかし、その焦りや不安を子供の前で露骨に出してしまうのは避けましょう。

• ため息をついたり、心配そうな顔ばかりしている。
• 「大丈夫なの？本当にやっていけるの？」と何度も聞く。
• 練習や試合のたびに、他の保護者に「うちの子、どうですか？」と過度に聞き回る。

親の不安は子供に伝わり、「やっぱり自分はダメなのかもしれない」「パパやママを心配させている」と感じさせてしまいます。親が「大丈夫だよ、きっと慣れるよ」と、どっしりと構えている姿勢を見せることが、子供にとっては何よりの安心材料になります。

子供の性格やペースは一人ひとり違います。焦らず、比べず、子供自身の力を信じて、温かくサポートしていくことを心がけましょう。

まとめ：焦らず、子供のペースで。最高のサポーターになろう！

少年野球の新チームという新しい環境は、子供にとって大きな成長のチャンスであると同時に、不安や戸惑いも伴うものです。親としては、我が子が笑顔でグラウンドを駆け回り、仲間たちと楽しく野球をしてくれることを願うばかりですよね。

この記事では、子供が新しいチームにスムーズに馴染み、友達を作るために、親、特に野球経験のないパパでもできる具体的なサポート方法についてお伝えしてきました。

大切なポイントをもう一度おさらいしましょう。

• まずは子供の気持ちを理解する: 新しい環境への不安（場所、人、プレー、人間関係）を受け止め、共感する。
• 安心感を育む関わり方を: ポジティブな声かけ、結果より挑戦を褒める、失敗OKのメッセージ、基本の挨拶を大切にする。親自身も明るいコミュニケーションを心がける。
• 具体的なアクションを後押し: 練習への参加を見守る、会話のきっかけ作りを手伝う、イベントを活用する。ただし、無理強いはしない。
• 親同士の繋がりもプラスに: 無理のない範囲で交流し、情報交換や協力体制を作る。
• 焦らず、比べず、子供のペースで: 過干渉、強制、比較、親の焦りはNG。子供の力を信じて見守る。

野球の技術的な指導はコーチに任せても、子供の心の成長を支え、挑戦を応援することは、パパやママにしかできない、かけがえのない役割です。難しく考える必要はありません。子供の話をしっかり聞き、温かい言葉をかけ、挑戦を褒め、そして何より、「いつでもあなたの味方だよ」という揺るぎない愛情を伝え続けること。それが、子供が自信を持って新しい一歩を踏み出すための、最高のエネルギー源になります。

最初は戸惑うこともあるかもしれません。でも、焦らないでください。子供は子供なりに、一生懸命頑張っています。その小さな一歩一歩を認め、喜びを分かち合いながら、親子で一緒に新しいチームでの日々を楽しんでいきましょう。

さあ、今日からあなたも、お子さんにとって最高のサポーターです！