少年野球で「文武両道」は作れる!花巻東流の恩返し精神と地域教育から学ぶ、勉強より大切な「親のしつけ」
「宿題やったの?」「いまやろうと思ってたのに!」
「野球の道具は出しっぱなし、机の上はぐちゃぐちゃ…」
週末のグラウンドではあんなに生き生きと白球を追いかけている息子が、家に帰った途端にダラダラモード。教科書を開く気配もなく、素振りを始めたかと思えばYouTubeでプロ野球の動画を見ている…。
そんな姿を見て、「野球ばっかりやってないで、勉強もしなさい!」「このままじゃ中学、高校で苦労するよ!」と、ついガミガミ言ってしまうこと、ありませんか?
私もかつてはそうでした。野球未経験のパパとして息子と一緒に少年野球の世界に飛び込んだものの、「野球は楽しいけれど、将来の選択肢を狭めてしまわないか」という不安が常にありました。特に、今の時代は「ただ野球が上手いだけ」では評価されない空気を感じますよね。
しかし、最近のニュースを見て、ハッとさせられました。岩手・花巻東高校の選手たちの姿です。大谷翔平選手や菊池雄星選手を輩出した名門校の選手たちが語る「恩返し」や「人間力」という言葉。そして、私自身が地域のソフトボールや少年野球の現場で目の当たりにしてきた、地域のおじさんたちによる「ビシッとしたしつけ」の力。
これらは、決して別々の話ではありませんでした。「野球」と「勉強」、そして「人間としての成長」は、すべて一本の線でつながっていたのです。
この記事では、今まさにトレンドとなっている花巻東高校・千葉選手らの発言やマインドセットを紐解きながら、私たち親が家庭や地域で今日から実践できる「文武両道の育て方」を徹底解説します。
単なる「勉強時間の確保術」ではありません。野球への情熱をそのまま勉強や生活態度へのエネルギーに変換する、いわば「意識改革」のガイドブックです。これを読めば、明日からの息子さんへの声かけが「勉強しなさい」から「かっこいい選手になろう」に変わるはずです。
※AI生成による音声コンテンツにて、発音や読み方に違和感ございますが、ご了承ねがいます。
「野球さえ上手ければいい」はもう通用しない?花巻東・千葉選手らが証明した「令和の選手像」
昭和のスポ根アニメでは、野球は天才的に上手いけれど勉強はからっきしダメ、授業中は居眠りばかり…という主人公が愛されていました。しかし、令和の今、その「常識」は完全に過去のものとなりつつあります。
トップレベルで活躍する高校球児やプロ野球選手ほど、驚くほど理知的で、言葉を選び、周囲への感謝を忘れない。その象徴とも言えるのが、岩手県にある花巻東高校の選手たちです。
ニュースで話題!花巻東・千葉琉晟選手が語った「結果で恩返し」の衝撃
2026年1月、高校野球ファンの間で一つのニュースが駆け巡りました。花巻東高校の前主将・千葉琉晟選手が早稲田大学への進学にあたり語った言葉です。
「大学で結果を残して恩返し」「文武両道で頑張る」
まだ18歳の青年が、進学の抱負として真っ先に「恩返し」という言葉を選び、当たり前のように「文武両道」を宣言する。これは、単に偏差値の高い大学に行くからすごい、という話ではありません。彼の中では、「野球で結果を出すこと」と「人間として成長すること(学業含む)」が、完全にセットになっているのです。
かつては「野球推薦で行くなら勉強なんて適当でいい」という風潮が一部にありました。しかし、千葉選手や、同じく花巻東から立命館大学へ進む森下祐帆選手らの姿勢を見ていると、「野球を使って進学する」のではなく、「野球で培った努力する力を使って、学業という新たなフィールドにも挑戦する」という気概を感じます。
私たち親は、子供に対して「野球もいいけど勉強もね」と、つい別々のものとして語りがちです。しかし、彼らにとっては「野球=人間的成長の手段」であり、その成長の証の一つが「学業」であり「進路」なのです。「恩返し」という言葉には、支えてくれた親や指導者に対し、野球のプレーだけでなく、立派な大人になった姿を見せたいという強い意志が込められています。
なぜ彼らは勉強もするのか?大谷翔平から受け継がれる「ゴミ拾い」と「運」の論理
なぜ、花巻東の選手たちはこれほどまでに意識が高いのでしょうか。その根底には、同校のOBである大谷翔平選手(ドジャース)から脈々と受け継がれる「マンダラチャート(目標達成シート)」の教えがあります。
有名な話ですが、高校時代の大谷選手は「ドラフト1位で8球団から指名される」という野球の目標を達成するために必要な要素として、「スピード160km/h」や「コントロール」といった技術的な項目と並列で、「運」「人間性」という項目を挙げました。
そして、「運」を上げるための具体的な行動として書かれていたのが、「ゴミ拾い」「部屋そうじ」「挨拶」「審判さんへの態度」です。
ここが非常に重要なポイントです。彼らは「先生に怒られるからゴミを拾う」のでも、「親に言われたから掃除をする」のでもありません。「野球で勝つため」「夢を叶える運を引き寄せるため」に、自ら進んでゴミを拾い、勉強道具を整理しているのです。
子供たちにとって、「勉強しなさい」という命令ほどやる気を削ぐものはありません。しかし、「そのゴミ拾いが、試合の最終回でイレギュラーバウンドを防ぐ運になるかもしれないよ」「机を整理整頓することが、守備の状況判断の整理につながるんだよ」と言われたらどうでしょうか?
花巻東流のすごさは、すべての生活行動を「野球のパフォーマンス向上」にリンクさせている点にあります。これこそが、令和の少年野球パパが真似すべき最強の動機づけメソッドなのです。
プロ野球だけじゃない!大学進学を見据えた「人間力」という最強の武器
「うちはプロ野球選手なんて無理だから関係ないよ」
そう思う方もいるかもしれません。しかし、むしろプロを目指さない(あるいはプロになれる確率が低いとわかっている)大多数の家庭こそ、このマインドセットが必要です。
現在、大学野球の強豪校や六大学野球などへの進学ルートにおいて、かつてのような「野球の実力一本」での推薦枠は狭まりつつあります。代わりに重視されているのが「評定平均(学校の成績)」と「面接・小論文などで問われる思考力・表現力」です。
野球の実力が拮抗していた場合、指導者がどちらの選手を欲しがるか。答えは明白です。「言われたことしかできない選手」より、「自分で考えて行動でき、学業もおろそかにせず、トラブルを起こさない自律した選手」です。
野球を通じて磨いた「人間力」は、進学時における最強の武器になります。そして、もし野球を辞める日が来たとしても、その「努力しきる力」「礼儀」「感謝の心」は、社会に出た時に間違いなく彼らを助けてくれます。
【親の誤解】文武両道とは「テストの点数」ではなく「取り組む姿勢」のリンクである
ここで一つ、私たち親が勘違いしてはいけないことがあります。「文武両道」と言うと、つい「テストで100点を取ること」と「ホームランを打つこと」の両立だと思ってしまいがちです。そして、テストの点が悪いと「野球辞めさせるぞ!」と怒ってしまう。
しかし、本質的な文武両道とは「結果」の両立ではありません。「取り組む姿勢」のリンクです。
- 野球でエラーをした時に、なぜエラーをしたのか考え、練習して修正する姿勢。
- テストで間違えた問題を、なぜ間違えたのか見直し、解き直して覚える姿勢。
この2つは全く同じプロセスです。
「野球では素振りを毎日するのに、なんで漢字の書き取りはしないの?同じ『基礎練習』だよね?」
「試合前の準備は入念にするのに、テスト前の準備(勉強)は適当でいいのかな?テストも『試合』だと思ってみたら?」
このように、野球への取り組み方を勉強にスライドさせてあげることが、親の役割です。点数そのものではなく、「野球と同じ熱量で向かっているか」を評価基準にする。それができれば、子供は「野球を否定された」とは感じず、「野球の流儀で勉強も攻略してやろう」という気持ちになれるはずです。

挨拶できない大人が増えた今こそ響く!「地域密着野球」が教えてくれる人生の基礎
さて、ここまでは花巻東高校という「憧れのトップ層」の話をしてきましたが、ここからはもっと足元、私たちの住む「地域」の話をしましょう。
最近、街中や職場、あるいはSNS上で、「挨拶ができない」「礼儀を知らない」「自分の権利ばかり主張する」大人が増えたと感じることはありませんか? 時代が変わったと言えばそれまでですが、子供を持つ親としては「自分の子はそうなってほしくない」と切実に願うものです。
学校教育の現場でも、先生たちは多忙を極め、昔のように生徒一人ひとりの生活態度や礼儀作法まで「ビシッと」指導することが難しくなっています。そんな現代において、最後の砦とも言える「人間教育の場」が、実は少年野球チームであり、地域のソフトボール活動なのです。
【筆者体験談】学校では教えられない?地域ソフトボールでの「ビシッとしたしつけ」
私自身の体験をお話しさせてください。私の住む地域には、子供会が主催する小学生ソフトボールチームがあります。また、中学校の部活動も、地域の方々が外部コーチやサポーターとして深く関わっている、昔ながらの「地域密着型」の環境です。
そこで行われているのは、単なる球技の指導ではありませんでした。
「おい!今の挨拶は何だ!相手の目を見てないぞ!」
「道具を跨ぐな!グラブは自分の体の一部だと思え!」
「グラウンドに入る時は一礼!使わせてもらってるんだという感謝を忘れるな!」
地域のおじさんコーチたちの雷が、週末のグラウンドに落ちます。正直、最初は「今の時代にちょっと厳しすぎるんじゃないか?」「パワハラと言われないか?」とヒヤヒヤしたこともありました。
しかし、見ているうちに気づいたのです。その厳しさの裏には、強烈な「愛情」と「責任感」があることを。
学校の先生は、どうしても「生徒と教師」という枠組みの中で、平等性やコンプライアンスを気にせざるを得ません。しかし、地域のおじさんたちは違います。「近所の頑固オヤジ」として、親以外の「斜めの関係」の大人として、本気で子供を叱ってくれるのです。
「お前が将来、どこに行っても恥ずかしくないように」
「野球が上手いだけの嫌な奴にならないように」
そんな思いで、挨拶の角度、返事の大きさ、靴の揃え方、大人への言葉遣いまで、徹底的に仕込んでくれます。これは、家庭内でのしつけだけでは限界がある部分を、地域社会が補完してくれている素晴らしいシステムだと感じました。
親も参加して汗をかく!「お客様」ではない関わりが子供の「当事者意識」を育む
私たちのチームの特徴は、保護者も「観覧」するだけでなく、練習に「参加」することです。パパはコーチや球拾い、ママはお茶出しやスコアラー、時には一緒にランニングやノックを受けることもあります。
「休みの日まで大変だな…」と思うことも正直あります(笑)。しかし、親が汗をかいてグラウンド整備をしている姿、地域のおじさんと一緒になってチーム運営に携わっている姿を、子供たちは驚くほどよく見ています。
もし親が、「高い月謝を払ってるんだから、指導はそっちでやってよ」という「お客様」の態度でいたらどうなるでしょうか? 子供もまた、「教えてもらって当たり前」「グラウンドが綺麗なのは当たり前」という消費者マインドになってしまうでしょう。
親が率先して動き、地域の人たちと協力し合う姿を見せることで、子供の中に「自分もチームの一員なんだ」「みんなに支えられて野球ができているんだ」という「当事者意識」が芽生えます。これこそが、最近の子供たちに希薄だと言われる「主体性」や「感謝の心」を育む土壌になるのです。
怖いけど温かい「地域のおじさん・おばさん」が育てる、一般常識と対人スキル
現代の子供たちは、家族と学校の先生以外、大人と話す機会が極端に減っています。コンビニの店員さんとすら言葉を交わさない子もいます。
そんな中、少年野球の現場は「異年齢・異業種の大人」の博覧会です。
- やたら声がでかい建設業のコーチ
- 理詰めで攻めるエンジニアのパパコーチ
- いつも飴ちゃんをくれる近所のおばあちゃん
- OBとして顔を出す、ちょっと不良っぽいけど礼儀正しい高校生
彼らと接する中で、子供たちは「大人にはいろんな人がいるんだ」と学び、「この人にはどう接すればいいか」「どういう言葉遣いが適切か」という対人スキル(ソーシャルスキル)を実践的に身につけていきます。
地域のおじさんに「コラッ!」と叱られ、その後に「ナイスバッティングだったな」と頭を撫でられる。この「アメとムチ」の経験が、打たれ強く、人懐っこい、社会で愛される人間性を形成します。
これからのAI時代、ただ知識があるだけの人材は不要になります。求められるのは、多様な人と協働できるコミュニケーション能力と、誰からも応援される人間力。皮肉なことに、最新の教育メソッドよりも、この泥臭い「地域の関わり」の中にこそ、未来を生き抜くヒントが隠されているのです。
「礼儀正しさ」は一生の財産!技術以上に評価される「愛される選手」の条件
野球の技術は、怪我やスランプ、あるいは上には上がいるという現実によって、いつか通用しなくなる日が来るかもしれません。しかし、「礼儀正しさ」だけは、一生錆びつくことのない財産です。
高校野球のスカウトの方の話を聞いたことがありますが、彼らが視察に行く際、最初に見るのはプレーではないそうです。
「ベンチでの振る舞い」「道具の扱い方」「交代時の全力疾走」「親や審判への態度」
これらをじっと見ていると言います。
なぜなら、技術は入学してから教えられても、染み付いた人間性は簡単には変えられないからです。「この子なら、苦しい練習にも耐えられるだろう」「この子なら、チームの雰囲気を良くしてくれるだろう」。そう思わせる選手、つまり「愛される選手」こそが、次のステージへの切符を掴み取ります。
そしてこれは、就職活動や社会人生活でも全く同じです。「能力はあるけど挨拶ができない人」と「能力はそこそこだけど、気持ちの良い挨拶をして素直に学ぶ人」。どちらと一緒に働きたいですか?
地域野球で叩き込まれる「しつけ」は、子供たちが将来、どの世界に進んだとしても、「君と一緒にやりたい」と言ってもらえるためのパスポートなのです。
「勉強しなさい」は逆効果!野球への情熱を「机に向かう力」に変えるメカニズム
「精神論はわかったけど、やっぱり家では勉強しないんですが…」
そんな切実な声が聞こえてきそうです。ここからは、より実践的なテクニック論に入りましょう。
野球大好きな子供たちにとって、「勉強」は「野球の敵」になりがちです。勉強のせいで練習時間が減る、勉強しないと野球をやらせてもらえない。これでは勉強への嫌悪感が増すばかりです。
重要なのは、勉強を「野球の敵」ではなく「野球の一部(トレーニング)」だと再定義してあげることです。

野球脳を勉強脳へ!「攻略・反復・修正」のプロセスは勉強も野球も全く同じ
野球が上手くなるプロセスを分解してみましょう。
- 課題の発見: 「カーブが打てない」
- 方法の理解: 「コーチに打ち方を聞く」「YouTubeで解説動画を見る」
- 反復練習: 「素振りをする」「バッティングセンターで打ってみる」
- 結果の確認と修正: 「試合で打てたか?」「まだタイミングが遅いから修正しよう」
これ、勉強と全く同じですよね?
- 課題の発見: 「分数の割り算がわからない」
- 方法の理解: 「授業を聞く」「教科書(攻略本)を読む」
- 反復練習: 「ドリルを解く」「宿題をやる」
- 結果の確認と修正: 「テストを受ける」「間違えたところを解き直す」
子供が勉強を嫌がるのは、この「プロセス」が見えていないからです。ただ漫然と「ドリルを埋める作業」だと思っているからつまらないのです。
だから、声をかける時は野球用語に変換してあげましょう。
「今日の宿題は『素振り』だね。基礎体力をつけないとホームラン(100点)は打てないよ」
「テスト勉強は『オープン戦』に向けた調整だ。相手(出題範囲)の分析はしたか?」
「教科書は『攻略本』だよ。ゲームでも攻略本読んでからやる方が効率いいでしょ?」
こうして「野球脳」を「勉強脳」に接続してあげることで、彼らは持ち前の集中力を発揮し始めます。
道具の手入れと机の整理はセット!「環境を整える」ことから始める意識改革
野球では「道具を大切にしろ」と口酸っぱく言われます。グローブを磨き、スパイクの泥を落とす。これはプレーの質を高めるためです。
勉強も同じです。机の上が漫画やお菓子で散らかっていたり、筆箱の中の鉛筆が丸まっていたりしては、いいパフォーマンス(学習)ができるはずがありません。
「グローブを磨くのと一緒で、机の上もピカピカにしてから始めようぜ」
「バットの芯で捉える感覚と、鉛筆を削ってカリカリ書く感覚、似てない?」
まずは形から入る。机に向かう前に、環境を整える儀式を作る。大谷選手が運を拾うためにゴミを拾うように、勉強の運気を上げるために机を片付ける。この習慣がつくだけで、集中に入るまでのスピードが劇的に変わります。
タイムマネジメントの魔術!「練習に行きたいから宿題を終わらせる」集中力の作り方
「勉強が終わらないと練習に行かせない!」
これは諸刃の剣です。「早く終わらせたい」一心で、答えを写したり、適当に埋めたりする癖がつくリスクがあります。
おすすめは、「時間の使い方(タイムマネジメント)」をゲーム化することです。
「17時から素振りをしたいなら、逆算すると16時までに宿題を終えれば、30分YouTubeを見る時間も確保できるね。どういうスケジュールで攻める?」
このように、子供自身に計画を立てさせます(作戦会議)。そして、宣言通りに終わったら、思いっきり褒めて、気持ちよく送り出してあげる。
「限られた時間の中で最大の成果を出す」というのは、野球の練習でも非常に重要なスキルです。ダラダラ3時間練習するより、集中して1時間やる方が上手くなる。その感覚を勉強にも応用させるのです。
ピンチに動じないメンタル!テスト勉強を「試合前の準備」と捉えさせる言葉の変換術
テスト前日、「やばい、全然わかんない!」とパニックになる子供。これは、試合で満塁のピンチにビビっているピッチャーと同じ状態です。
ここで親がかけるべき言葉は、「だから早くやりなさいって言ったでしょ!」(野次)ではなく、「深呼吸して、一つずつアウトを取ろう(一問ずつ解こう)」というベンチからの指示です。
「テストは敵じゃない。お前がどれくらい成長したか試してくれる練習試合の相手だ」
「全部解けなくてもいい。わかる問題を確実に得点(ヒット)にしよう」
野球で培った「メンタルコントロール」や「ポジティブシンキング」は、テスト勉強のプレッシャーを乗り越える上でも大いに役立ちます。野球の場面とリンクさせて励ますことで、子供は「勉強という孤独な戦い」においても、パパというコーチがついている安心感を得ることができます。
明日から家庭で実践!花巻東×地域野球流「自立した子供」を育てる3つの習慣
マインドセットが整ったら、次は具体的な行動です。花巻東高校の教えや、地域野球の現場で実践されていることの中から、家庭でもすぐに導入できる「3つの習慣」を厳選しました。
【習慣1:本気の挨拶】「やってるつもり」を排除!目を見て、止まって、相手に届ける
「いってきます」「ただいま」「いただきます」
毎日言っている言葉ですが、本当に「言えて」いますか? テレビを見ながら、スマホをいじりながら、背中を向けたまま言っていませんか?
地域野球の現場で最初に叩き込まれるのは「止まって、目を見て、大きな声で」です。これを家庭内でも徹底しましょう。
- ルール: 挨拶をする時は、必ず相手の方に体を向け、目を見る。
- 親の対応: もし子供が「ながら挨拶」をしたら、「今の挨拶、パパには聞こえなかったな。エラーだよ」とやり直しさせる。
家庭内でこれができれば、学校や地域でも自然とできるようになります。挨拶ができる子は、先生や地域の大人から可愛がられます。可愛がられる子は、困った時に助けてもらえます。これは子供にとって最強のセーフティネットになります。
【習慣2:見えない場所での貢献】人が見ていない時のゴミ拾い・靴揃えが「運」を呼ぶ
大谷選手が実践している「ゴミ拾い」の本質は、「人が見ていないところでも正しい行いができるか」という点にあります。
家庭でできるのは「靴揃え」と「トイレのスリッパ揃え」です。
「玄関の靴が揃っている家には、野球の神様が入ってくるらしいよ」
「トイレのスリッパを次の人のために揃えるのは、ネクストバッターズサークルで次の打者のためにバットを引いてあげるのと同じ『アシスト』だね」
そして、子供がこっそり靴を揃えていたら、すかさず見つけて褒めてください。「誰も見てないと思った?パパは見てたよ。ナイスプレー!」
この「承認」が、見えない場所での貢献を習慣化させます。
【習慣3:感謝の言語化】「ご飯を作ってくれてありがとう」を言える子が、最後に伸びる理由
花巻東の選手たちがよく口にする「恩返し」。これは「感謝」の気持ちがあるからこそ出てくる言葉です。
野球ができるのは当たり前ではありません。道具を買ってくれる親、指導してくれるコーチ、グラウンドを貸してくれる地域、試合相手。すべてに感謝が必要です。
しかし、心で思っているだけでは伝わりません。「言語化」する練習が必要です。
一番簡単なのは、毎日の食事の後です。
「ごちそうさま」の後に一言、「美味しかったよ」「作ってくれてありがとう」を付け加える。
最初は恥ずかしがるかもしれませんが、親自身がママ(妻)に対して「今日も美味しいご飯をありがとう」と言っていれば、子供も真似します。
感謝を言葉にできる選手は、チームメイトからも信頼されます。また、自分が支えられていることを自覚しているため、苦しい時にも「親のために、仲間のために」という底力を発揮できるようになります。
親が変われば子供も変わる!未経験パパが今日からできる「最強のサポーター」としての振る舞い
最後に、私たち親自身の話をしましょう。子供に「文武両道だ」「礼儀だ」と偉そうに説教してきましたが、果たして私たち自身はどうでしょうか?

子供は親の背中を見ている!まずはパパ自身が「挨拶・礼儀」を徹底できていますか?
地域ソフトボールの練習で、子供たちには「大きな声で挨拶しろ!」と怒鳴っているコーチが、保護者同士の挨拶ではボソボソしていたり、喫煙所で吸い殻をポイ捨てしていたり…。子供はそういう矛盾を絶対に見逃しません。
「パパだってやってないじゃん」
そう思われた瞬間、どんな立派な言葉も子供の心には届かなくなります。
- 近所の人に会ったら、パパから先に元気よく挨拶する。
- 地域の清掃活動があれば、率先して参加する。
- ママに対して「ありがとう」「ごめんね」を素直に言う。
まずは親が「理想の大人像」「かっこいい選手像」を体現すること。未経験で野球の技術は教えられなくても、これだけは誰でもできるはずです。「パパみたいになりたい」と思わせることが、最高の教育です。
練習に参加できなくてもOK!家庭内での「キャッチボール(会話)」で心の成長を確認する
仕事が忙しくて、週末の練習に参加できないパパも多いでしょう。地域活動への参加が難しい場合もあります。それで負い目を感じる必要はありません。
大切なのは、物理的なキャッチボールではなく、心のキャッチボール(会話)です。
「今日、練習でどんなことしたの?」
「監督に何て言われた?」
「一番楽しかったプレーは?」
そして、子供の話を「否定せずに聞く」こと。「もっとこうしなきゃダメだろ」とアドバイスしたくなりますが、グッとこらえて。「そうか、それは悔しかったな」「へえ!それはすごいな!」と共感する。
家庭が「評価される場所」ではなく「安心して話せる場所(ホームベース)」であること。それが、外の世界(学校や野球)で戦う子供のエネルギーチャージになります。
失敗しても帰る場所がある安心感!「ビシッと叱る」と「逃げ場を作る」のバランス
地域のコーチは厳しく指導してくれます。学校でも注意されることがあるでしょう。
そんな時、家でもパパが鬼コーチになってガミガミ怒ってしまったら、子供の逃げ場がなくなってしまいます。
「しつけ」は大事ですが、それは「人格を否定すること」ではありません。
悪いことをしたら「ビシッと」叱る。でも、叱った後は必ずフォローする。「お前のことが大好きだから叱ったんだよ」と伝える。あるいは、パパが叱り役なら、ママはフォロー役に徹するなど、役割分担をする。
「たとえレギュラーになれなくても、テストで悪い点を取っても、パパとママはお前のことが大好きだ」
この絶対的な安心感(自己肯定感の土台)があって初めて、子供は「よし、次は頑張ろう」「恩返ししたいな」と思えるようになるのです。
まとめ:野球を通じて「社会で通用する大人」へ!文武両道は親子の絆が生み出す
花巻東高校の選手たちが証明しているように、そして地域の泥臭い野球活動が教えてくれているように、野球は単なるスポーツではありません。「人間力を高める最高の教材」です。
「野球ばかりで勉強しない」
そう嘆く前に、その野球への情熱をほんの少し、勉強や生活習慣へと繋げてあげてください。
- 野球と勉強のプロセスは同じだと教える(攻略・反復・修正)
- 挨拶、ゴミ拾い、感謝を「運を上げるトレーニング」と定義する
- 親自身が地域に関わり、背中で範を示す
これらを実践することで、息子さんはきっと「ただ野球が上手いだけの子」から、「誰からも応援される、文武両道の魅力的な選手」へと変貌を遂げるでしょう。
結果が出るのは明日ではないかもしれません。でも、10年後、成人した息子さんとお酒を飲む時に、「あの時、パパがうるさく言ってくれたおかげだよ」と笑って話せる日が必ず来ます。
さあ、まずは今日、息子さんが練習から帰ってきたら、玄関まで出迎えて、目を見てこう言いましょう。
「おかえり!今日も泥だらけになるまで頑張ったな!」
その一言から、親子の新しいキャッチボールが始まります。
