昔は住所も載っていた!?プロ野球選手名鑑の「黒歴史」と「進化論」〜MLBのデータ主義との決定的な違い〜
「パパ、この選手知ってる? すごい打つの?」
リビングでテレビを見ていると、息子が画面を指差して聞いてくる。
画面には、チャンスで代打に出てきたベテラン選手。正直、私はその選手の名前すら知らなかった。
「うーん、どうだろうねぇ……多分、すごい選手なんじゃないかな?」
こんな曖昧な返事をして、息子の興味を削いでしまった経験はありませんか?
あるいは、「自分が野球経験者じゃないから、技術的なことは教えられない」と、子供との野球トークを諦めてはいませんか?
もしそうだとしたら、あまりにももったいない!
私たち「野球未経験パパ」には、技術指導の代わりに、もっと強力で、もっと楽しい武器があります。
それが、『プロ野球選手名鑑』です。
毎年2月になると書店やコンビニの店頭に並ぶ、あの小さくて分厚い本。
実はあれ、単なる「選手の名前と成績が載っているデータ集」ではありません。
昭和から平成、そして令和へと続く日本のプロ野球の歴史が詰まった「読み物」であり、MLB(メジャーリーグ)のドライなデータ主義とは一線を画す、日本独自の「人間ドラマの宝庫」なのです。
かつて昭和の時代、この本には選手の「自宅住所」まで載っていました。
信じられますか? 今なら即、大炎上案件です。
しかし、そんなおおらかな時代があったからこそ、ファンと選手の距離は近かった。そして今、形を変えてその「距離感」を楽しむ方法があるのです。
この記事では、昭和の衝撃的な「黒歴史」から、MLBとの決定的な違い、そして2026年最新版「スポニチプロ野球選手名鑑」を使った、親子で10倍盛り上がる「魔改造的活用術」までを徹底解説します。
野球のルールなんて詳しくなくていい。
たった580円で手に入るこの「最強のコミュニケーションツール」さえあれば、明日からあなたは息子にとって「物知りなパパ」になれるはずです。
さあ、私と一緒に、知られざる名鑑の深淵なる世界へ飛び込みましょう。
※AI生成による音声コンテンツにて、発音や読み方に違和感ございますが、ご了承ねがいます。
衝撃の昭和史!「プロ野球選手名鑑」には自宅住所が載っていた!?
今の常識で考えると、背筋が凍るような話かもしれません。
しかし、これは紛れもない事実です。
1980年代頃までのプロ野球選手名鑑には、選手の生年月日や出身校といった基本情報の下に、当たり前のように「自宅住所」と「電話番号」が記載されていました。
球団寮の住所ではありません。「○○県○○市○○町 1-2-3 ○○マンション 505号室」といった具合に、彼らが実際に寝起きしているプライベートな空間の場所が、全国の書店で数百円で売られていたのです。
昭和のおおらかすぎる時代背景:個人情報ダダ漏れの衝撃
私がまだ鼻垂れ小僧だった昭和の終わり頃。
近所の野球好きのおじさんが持っていた名鑑を見せてもらった時の衝撃は、今でも忘れられません。
憧れのスター選手の欄を見ると、そこには本当に住所が書いてあるのです。
「おじちゃん、これ、本当にここに行けば会えるの?」
「おうよ。運が良ければサインもらえるかもしれんぞ」
そんな会話が日常茶飯事でした。
当時は「個人情報保護」なんて言葉も概念も、一般には浸透していなかった時代です。
ファンレターを球団事務所に送るなんていう「まどろっこしい」ことはしません。名鑑を見て、直接選手の自宅ポストに投函するのです。
お正月になれば、選手の自宅には段ボール箱数箱分の年賀状が届き、几帳面な選手からは直筆のサイン入り年賀状が返ってくることさえありました。
電話もそうです。
試合で活躍した夜には、自宅の電話が鳴り止まないなんてこともあったとか。
もちろん、イタズラ電話や誹謗中傷もあったでしょうが、それ以上に「ファンと選手の距離が物理的に近かった」のです。
選手側もそれをある程度「有名税」として受け入れ、むしろステータスとして捉えていた節さえあります。
「いい車に乗って、いい家に住んで、それをファンに見せつけるのがプロ野球選手だ」
そんな昭和の美学が、あの住所欄には詰まっていたのかもしれません。
今では考えられないリスク管理ですが、あの頃の日本全体が持っていた「おおらかさ」や「牧歌的な空気」が、名鑑という小さなメディアにも色濃く反映されていたのです。

「愛車」から「タバコの本数」まで:昭和名鑑のユニークな項目
住所掲載だけでも驚きですが、昭和の名鑑の真骨頂はそこではありません。
掲載されていた項目の「自由さ」と「具体性」です。
現代の名鑑でも「趣味」や「好きなタレント」は載っていますが、当時はもっと生々しい、まさに「男の履歴書」とでも言うべき情報が満載でした。
その代表格が「愛車」です。
「ベンツ」「クラウン」「セドリック」……。
そこには、選手の年俸や球団内での格付けが如実に表れていました。
高卒ルーキーが「自転車」や「国産中古車」と書かれている横で、エース級の投手が「リンカーン・コンチネンタル」などと書かれているのを見るだけで、子供心に「プロってすげぇ! 頑張ればこんな車に乗れるんだ!」と夢を感じたものです。
逆に、ベテランなのに大衆車に乗っている選手を見つけると、「この人は堅実なんだな」と勝手に親近感を抱いたりもしました。
さらに衝撃的だったのが「酒量」と「タバコ」の項目です。
「酒:ビール大瓶5本、ウィスキーボトル半分」「タバコ:ハイライト 1日40本」
今のコンプライアンス重視の社会では、アスリートが喫煙データを公表するなんて考えられません。
しかし当時は、試合中にベンチ裏で一服するのが当たり前の時代。
「ヘビースモーカーだけど盗塁王」なんていう矛盾したかっこよさが、そこにはありました。
「酒は飲めない(下戸)」と書かれている強打者がいると、「へぇ、意外とかわいいところあるじゃん」なんてギャップ萌えが発生したり。
他にも「家族構成」の欄には、妻や子供の名前だけでなく、それぞれの年齢まで書かれていることがありました。
「長女(5)、長男(2)」ならまだしも、「妻(〇〇)」と名前までフルネームで公開されていることも珍しくなかったのです。
これらは全て、選手を「競技をする機械」としてではなく、「生活を営む一人の人間」として捉えようとする、日本独自の視点だったと言えるでしょう。
データよりも先に「人となり」が入ってくる。
だからこそ、当時のファンは選手に対して、親戚のおじさんのような、あるいは近所の兄ちゃんのような、強い愛着を持てたのかもしれません。
Xデーはいつ?個人情報保護法と「住所」が消えた日
そんな「個人情報ダダ漏れ」の時代も、平成に入ると徐々に終わりを迎えます。
ストーカー規制法の制定(2000年)や、個人情報保護法の全面施行(2005年)といった社会的な法整備が進むにつれ、さすがに「住所掲載」は維持できなくなりました。
正確な「Xデー」を特定するのは難しいですが、多くの名鑑では1990年代後半から2000年代初頭にかけて、段階的に情報の削除が進んでいきました。
まずは番地が消え、「〇〇市」までになり、やがて住所欄そのものが消滅。
電話番号が消え、家族の名前が消え、子供の生年月日が消え……。
こうして名鑑は、徐々に「クリーン」で「安全」なデータブックへと姿を変えていきました。
これは選手の安全を守るために絶対に必要な進化であり、批判されるべきことではありません。
もし今、大谷翔平選手の住所が公開されていたらと想像してください。世界中からパパラッチが殺到し、競技どころではなくなってしまうでしょう。
しかし、住所が消えたことで、ファンと選手の繋がりが希薄になったかと言えば、そうではありません。
現代の名鑑には、住所の代わりに「公式SNSアカウント(Instagram、Xなど)」が掲載されるようになりました。
物理的な住所は隠されましたが、デジタルな世界での「接点」はむしろ増えています。
選手が練習風景や私服姿、食べたご飯をリアルタイムで投稿し、ファンがそれに「いいね」を押す。
昭和の「年賀状」よりも遥かに双方向で、即時性のあるコミュニケーションが生まれています。
名鑑の項目は、その時代の「社会の空気」と「コミュニケーションの形」を映し出す鏡なのです。
住所が載っていた時代を「黒歴史」と笑うのは簡単ですが、そこには「プライバシー」という概念がまだ希薄だった頃の、熱く、濃厚なファンと選手の関係性があったことを、私たちは記憶に留めておくべきでしょう。
徹底比較!「データ至上主義」のMLB vs「人間力」の日本プロ野球
日本のプロ野球(NPB)の名鑑が「人間臭さ」を大事にしてきた歴史を見てきましたが、海の向こう、メジャーリーグ(MLB)はどうなのでしょうか?
近年、大谷翔平選手の活躍により、私たちもMLBの中継を見る機会が増えました。
そこで耳にするのは、「OPS(出塁率+長打率)」「WAR(勝利寄与度)」「バレル率」といった、聞きなれない横文字のデータばかりです。
実は、この「データへのスタンスの違い」こそが、日米の名鑑の決定的な差であり、私たちが日本の名鑑を愛すべき最大の理由なのです。

MLB名鑑(Media Guide)は「動く株式市場」
MLBにおける「名鑑(Directory)」や各球団が発行する「Media Guide」、あるいは専門誌が出す「Prospect Handbook(若手有望株名鑑)」を見てみると、日本のそれとは全くの別物であることに驚かされます。
そこにあるのは、圧倒的な「数字(スタッツ)」と「評価(スカウティングレポート)」です。
マイナーリーグ時代の細かい成績、打球速度、回転数、守備範囲の指標……。
ページの隅から隅まで、びっしりと数字が並んでいます。
選手の紹介文も、「スライダーの回転数が平均より高く、空振り奪取率が〇〇%」といった、極めて技術的かつ分析的な内容が中心です。
彼らにとって選手とは、ある意味で「投資対象」であり「資産」です。
ファンもまた、自分がGM(ゼネラルマネジャー)になった気分で、「この選手のWARは年俸に見合っているか?」「この若手の将来的な価値は?」という視点で名鑑を読み込みます。
そこはまるで、企業の財務諸表や株式四季報を読んでいるかのような、ドライでシビアな世界です。
もちろん、MLBにも選手のヒューマンストーリーを紹介する記事や番組はあります。
しかし、毎年の「基本データ(名鑑)」として求められるのは、あくまで「勝つために必要な能力値」であり、「趣味」や「好きな食べ物」といった情報はノイズ(不要な情報)として扱われる傾向にあります。
「彼が良いやつかどうかは関係ない。打てるのか、抑えられるのか、それだけだ」
そんな実力至上主義の哲学が、名鑑のレイアウト一つにも表れているのです。
日本独自のガラパゴス進化?「寸評」と「趣味」の読み解き方
一方、ひるがえって日本の名鑑を見てみましょう。
もちろん成績データは載っていますが、MLBほど細かくはありません。
その代わりに、誌面の大きな割合を占めているのが、日本独自のガラパゴス進化を遂げた「定性情報」です。
その筆頭が「寸評」です。
各新聞社や出版社の担当記者が、その選手について3〜4行でコメントを書く欄ですが、これが実に味わい深い。
「昨年は不本意な成績に終わる。今年は背水の陣」といった真面目なものもありますが、中には記者の主観が爆発しているものも少なくありません。
「キャンプで増量し、ユニフォームがパツパツに」
「愛犬のプードルに夢中で、オフは散歩三昧」
「トークの腕は一流だが、肝心のバットが湿り気味」
これらは、MLB的な視点で見れば「どうでもいい情報」でしょう。
しかし、この「寸評」があることで、選手に血が通うのです。
「ああ、この選手も悩んでいるんだな」「犬が好きなんだ、優しそうだな」と、感情移入のフックになります。
そして極め付けが「アンケート欄」です。
「趣味」「好きなタレント」「好みのタイプ」「血液型」「干支」……。
まるでアイドルのファンブックか、昭和の結婚相談所の釣書のようです。
しかし、これが面白い。
強面のベテラン投手の趣味が「スイーツ巡り」だったり、若手選手の好きなタレントが「昭和の演歌歌手(おばあちゃんの影響)」だったり。
そこには、数字では絶対に表れない「意外性」と「人間性」が凝縮されています。
日本人は昔から、物語(ナラティブ)を好む国民性だと言われます。
ただ「すごい結果を出した」ことよりも、「どんな苦労をして、どんな思いでそこに至ったか」というプロセスや背景に共感し、応援する。
「甲子園」がこれほどまでに人気があるのも、そこに高校球児たちの汗と涙のドラマがあるからです。
プロ野球選手名鑑は、その「ドラマ好き」な日本人のために特化した、世界でも稀に見る「感情移入のためのツール」なのです。
なぜ日本は「人間臭さ」を残すのか?少年野球育成への示唆
さて、ここからが本題です。
なぜ、私たち「少年野球パパ」にとって、MLB流のデータ名鑑ではなく、日本流の人間臭い名鑑が必要なのでしょうか?
それは、子供(特に小学生)は、まだ「数字の凄さ」を直感的に理解できないからです。
「この選手はOPSが.900を超えていてすごいんだぞ!」と熱弁しても、子供はポカンとするだけです。
野球を始めたばかりの子供にとって、技術や成績は二の次。
まずは「野球って面白い」「この選手かっこいい」という、単純な興味や憧れが入り口になります。
そんな時、日本の名鑑は最強の武器になります。
「見てごらん、この選手、〇〇くんと同じで『カレーライス』が好きなんだって!」
「この選手、趣味が『釣り』だよ。今度パパと一緒だね」
「この人、昔はいじめられっ子だったけど、頑張ってプロになったんだって」
こういった「人間臭いエピソード」は、子供の心にダイレクトに届きます。
「自分と同じ」という共通点や、「意外な一面」を知ることで、遠い存在だったプロ野球選手が、急に身近なヒーロー、あるいは友達のように感じられるようになるのです。
技術指導ができない未経験パパでも、このアプローチなら勝てます。
「パパは野球の投げ方は教えられないけど、どの選手が一番面白い趣味を持っているかは知っているぞ」
そうやって、子供と一緒にページをめくり、笑い合い、驚き合う。
その時間こそが、子供の「野球を好きになる気持ち」を育み、ひいては長く競技を続けるモチベーションに繋がっていくのです。
MLBのデータ分析も素晴らしいですが、それはもっと大きくなって、野球オタクになってからで十分。
小学生のうちは、日本の名鑑が提供してくれる「人間力のシャワー」を浴びせてあげてください。
それはきっと、技術練習だけでは得られない「心の栄養」になるはずです。
「知らなかった」ではもったいない!未経験パパが選ぶべき名鑑の決定版
では、具体的にどの名鑑を買えばいいのでしょうか?
2月になると書店には何種類もの名鑑が並びます。「週刊ベースボール」の別冊、「スラッガー」の名鑑号、日刊スポーツ、報知新聞……。
それぞれに良さはありますが、私たち「未経験パパ&少年野球キッズ」の入門用として、私が自信を持っておすすめするのが、ユーザー様からもご指定のあった「スポニチプロ野球選手名鑑」です。
情報格差を埋める!野球ファンなら常識の「スポニチ名鑑」とは
毎日新聞出版から発行されているこの名鑑、最大の特徴はその「サイズ感」と「情報の密度」です。
B6サイズ(コミック本程度)や、さらに小さいA6サイズ(文庫本程度)のものが主流で、子供の手にも馴染みやすく、パパのバッグやポケットにもすっぽり収まります。
これがなぜ重要かというと、「いつでもどこでも取り出せる」からです。
テレビで試合を見ている時、球場に観戦に行った時、あるいは練習の行き帰りの車の中で。
「あれ、今の選手誰だっけ?」と思った瞬間に、サッと取り出して調べられる。この機動力が、子供の好奇心を逃しません。
そして何より、価格です。
2026年版も、おそらく580円前後という驚異的な安さで提供されています(※価格は発売年により多少変動あり)。
今の時代、ラーメン一杯も食べられない値段で、12球団全選手の詳細データと顔写真、そして1年分の会話のネタが手に入るのです。
これを「コスパ最強」と言わずして何と言うでしょうか。
投資対効果で言えば、数万円する高級バットを買うよりも、まずは580円の名鑑を買った方が、初期の野球への関心を高める上では遥かに効果的かもしれません。
2026年版の注目ポイント:オールカラー化と視認性
昔の名鑑を知っているパパ世代だと、「名鑑=わら半紙のようなザラザラの紙に、白黒の写真」というイメージがあるかもしれません。
しかし、最新のスポニチ名鑑は進化しています。
全ページオールカラーが当たり前になり、選手の顔色がよくわかるようになりました。
ユニフォームの色鮮やかさや、選手の表情のディテールまでくっきり見えます。
子供は視覚情報に敏感です。
白黒のしかめっ面の写真よりも、カラーの生き生きとした写真の方が、圧倒的に興味を示します。
「このユニフォームかっこいいね」「この選手、笑うと優しそうだね」
そんな会話が生まれるのも、カラー化の恩恵です。
また、文字のレイアウトも年々改良されています。
パパ世代にとって切実な問題である「老眼」にも配慮されているのか(笑)、主要なデータは大きく、太く表示される傾向にあります。
細かいセイバーメトリクスの指標などは省かれていますが、その分、名前、背番号、出身地といった「子供との会話に必要な情報」がパッと目に入るようになっています。
この「情報の取捨選択」のバランス感覚こそが、初心者向け名鑑としての完成度の高さを示しています。
コアなファンはこう使う!「出身校」と「ドラフト順位」の相関関係
ここからは少し、通(ツウ)な見方を紹介しましょう。
スポニチ名鑑には必ず「出身校(高校・大学・社会人)」と「ドラフト順位」が載っています。
この2つを組み合わせて見ると、ドラマが見えてきます。
例えば、パパの出身地や、おじいちゃん・おばあちゃんの家の近くにある高校出身の選手を探してみるのです。
「〇〇くん、この選手、おじいちゃんの家のすぐそばの高校に通ってたんだよ!」
これだけで、その選手は「他人」から「同郷の星」に変わります。
地理の勉強にもなりますし、帰省した時の話題作りにもなります。
また、「ドラフト順位」にも注目です。
ドラフト1位のエリート選手が活躍するのはある意味当然ですが、名鑑をパラパラめくっていると、「ドラフト6位」「育成出身」といった、下位指名から這い上がってきた選手がレギュラーを張っていることに気づきます。
「見てごらん、この選手は一番ビリの方でプロに入ったんだ。でも、努力して4番バッターになったんだよ」
これは、子供への最高の教育になります。
「最初から上手くなくてもいい」「才能だけが全てじゃない」
そんなメッセージを、説教臭くなく、実例を持って伝えることができるのです。
明日から使える!親子で見つける「名鑑」の魔改造的楽しみ方
さあ、名鑑を手に入れたら、いよいよ実践編です。
ただ漫然とページをめくるだけではもったいない。
ここでは、私(野球未経験パパ)が実際に息子とやってみて大盛り上がりした、「名鑑を使った遊び(魔改造的活用術)」を3つ紹介します。
ゲーム感覚で探せ!「自分と同じ〇〇」選手権
これは一番簡単で、かつ一番盛り上がるゲームです。
ルールはシンプル。「自分(子供)と同じプロフィールを持つ選手を、制限時間内に誰が早く見つけられるか」を競います。
- 「誕生日」が同じ選手を探せ!
- 12球団、約900〜1000人の選手がいます。確率は低いですが、もし見つかったら運命です。その選手は一生の「推し」確定です。
- 同じ誕生日がいなくても、「1日違い」や「同じ月」で妥協するのもアリ。
- 「身長・体重」が同じ選手を探せ!
- これは子供には難しい(プロ選手は大きいので)ですが、逆に「一番背が低い選手」を探すのは面白いです。
- 「160cm台でもプロで活躍している選手がいる!」という事実は、体の小さな子供に勇気を与えます。
- 逆に「一番重い選手」を探して、「うわー!120kgだって!お相撲さんみたい!」と笑うのも楽しいでしょう。
- 「名前」の漢字が同じ選手を探せ!
- 「大輔」「翔」「蓮」など、あるあるな名前ならすぐ見つかります。
- 一文字だけでも同じ漢字が使われていると、子供は喜びます。
このゲームの目的は、名鑑全体に目を通させることです。
ページをめくる指の感覚、たくさんの選手の顔写真を見る経験が、脳に「野球選手ってこんなにたくさんいるんだ」というインプットを与えます。
珍回答続出!?「好きな言葉」と「座右の銘」から学ぶ国語力
多くの名鑑には「好きな言葉」や「座右の銘」の欄があります。
ここも宝の山です。
大きく分けて3つのパターンがあります。
- 王道のかっこいい系: 「不撓不屈」「一球入魂」「努力は裏切らない」
- これは素直に勉強になります。「パパ、ふとうふくつってどういう意味?」と聞かれたら、辞書で調べて教えましょう。語彙力アップのチャンスです。
- カタカナ・英語系: 「Never give up」「Enjoy」「マッスル」
- 若手選手や外国人選手に多いです。「楽しむことが大事なんだね」と共感できます。
- 謎のウケ狙い系: 「なんとかなる」「焼肉」「睡眠」
- 時々、こういう回答をする選手がいます。これを見つけた時は親子で大爆笑です。「この選手、正直だねぇ〜」と。
「〇〇くんだったら、座右の銘、何にする?」
そんな問いかけをすることで、子供自身の価値観や、今大切にしていることを引き出すきっかけにもなります。
異色の経歴を探せ!「元〇〇」の選手たち
プロ野球選手になるルートは、高校→プロ、大学→プロだけではありません。
名鑑の「経歴」欄をよく見ると、驚くような過去を持つ選手がいます。
- 「元公務員」: 市役所で働いてからプロテストを受けた選手。
- 「元独立リーガー」: 給料数万円の極貧生活を経て這い上がった選手。
- 「元駅員」「元とび職」: 社会人経験豊富な苦労人。
こういった「異色の経歴」を持つ選手を見つけたら、ぜひそのストーリーを想像してみてください。
「この人は、働きながら夜に練習してプロになったんだよ。すごい根性だよね」
そう語りかけることで、野球というスポーツが持つ裾野の広さや、夢を諦めないことの大切さを教えることができます。
エリートだけが全てじゃない。そのリアリティは、漫画よりも雄弁です。
興味の泉はどこで湧くかわからない〜「情弱」だった過去の自分へ〜
最後に、少しだけ私自身の話をさせてください。
冒頭でも触れましたが、私は昭和の時代、野球に詳しくない少年でした。
父も野球には無関心で、家には選手名鑑なんてありませんでした。
クラスの友達が「昨日の〇〇のホームラン、すごかったな!」「あいつの愛車はベンツらしいぜ」と盛り上がっている輪に、私は入れませんでした。
「へぇ、そうなんだ」と相槌を打つのが精一杯。
もしあの時、私の手元に580円の名鑑があったら。
もし父が、「これ面白いぞ」と名鑑を買ってきてくれていたら。
もっと友達との会話に入れたかもしれないし、父と野球を見ながら「この選手の住所、うちの近くだぞ!」なんて笑い合えたかもしれない。
そんな「小さな後悔」が、私にはあります。
「知らない」ことは罪ではないが「知る機会」は与えたい
野球未経験のパパさんが、野球を知らないのは当然です。それは罪ではありません。
でも、息子さんが野球を始めたのなら、彼がこれから飛び込む世界には、共通の話題や知識が必要です。
その「武器」を、たった数百円で持たせてあげられるなら、安い投資だと思いませんか?
興味の泉は、どこで湧くかわかりません。
プレーそのものにハマる子もいれば、選手のデータ分析にハマる子もいる。
あるいは、ユニークなエピソードや、かっこいいユニフォームのデザインに惹かれる子もいるでしょう。
名鑑は、そんな「あらゆる興味の入り口」が詰まったカタログです。
「情弱」だったかつての私のような思いを、息子にはさせたくない。
だから私は、毎年2月になると名鑑を買い、リビングのテーブルの一番目立つところに置いておくのです。
昭和のパパから令和のパパへ:ツールは変われど変わらぬ「会話」
住所が載っていた昭和の名鑑と、QRコードやSNSアカウントが載っている令和の名鑑。
掲載されている情報は変わりました。
でも、その本を真ん中に置いて、
「この選手すごいね」
「こいつ面白い顔してるな」
「今度、この選手の応援に行こうか」
と語り合う、親子の姿の本質は変わっていません。
ツール(道具)は、使う人次第で価値が変わります。
ただのデータ集として本棚に眠らせるか。
それとも、ボロボロになるまで読み込んで、親子の手垢と想い出を染み込ませるか。
未経験パパである私たちには、後者を選ぶ権利とチャンスがあります。

さあ、書店へ急げ!開幕前の今が一番楽しい理由
プロ野球の開幕は3月末ですが、名鑑が発売される2月中旬からが、実は一番楽しい時期です。
なぜなら、まだ順位が決まっていないから。
どのチームのファンも「今年は優勝できるかも!」と夢を見られる、一番幸せな季節だからです。
今すぐ書店へ行きましょう。あるいは、ネットでポチりましょう。
そして、届いた名鑑を、何食わぬ顔でリビングに置いてみてください。
学校から帰ってきた息子さんが、それを見つけてパラパラとめくり始めたら……。
そこから、あなたと子供の新しい野球ライフ、そして一生モノのコミュニケーションが始まります。
「パパ、この選手知ってる?」
次にそう聞かれた時、あなたはきっと、ニヤリと笑ってこう答えられるはずです。
「知ってるよ。そいつ、パパと同じ誕生日なんだよな!」
まとめ
- 昭和の名鑑は凄かった: 昔は自宅住所や家族の名前、愛車まで掲載されており、ファンと選手の距離が物理的に近かった。その「おおらかさ」は今の時代にはない熱量を持っていた。
- MLBとは違う: データを重視するMLBに対し、日本の名鑑は「寸評」や「趣味」など、選手の人間性に焦点を当てた独自の進化を遂げている。
- 子供には「人間臭さ」が効く: 数字がわからない小学生には、親近感やエピソードで興味を引く日本式の名鑑がベストマッチ。
- スポニチ名鑑がおすすめ: 安い、見やすい、携帯しやすい。未経験パパの入門書として最適。
- 魔改造して遊ぼう: 共通点探しや座右の銘チェックなど、ゲーム感覚で読むことで、名鑑は最強の親子コミュニケーションツールになる。
野球の技術は教えられなくても、野球の楽しみ方は教えられます。
今年の春は、ポケットに名鑑を忍ばせて、子供と一緒にグラウンドへ、球場へ出かけてみませんか?
そこにはきっと、今まで見えなかった新しい景色が待っているはずです。
