坂本勇人3億円減からの再起!菅野・岩瀬に学ぶ「V字回復」と親の声かけ術

夕暮れのスタジアムで決意の表情を浮かべるベテラン野球選手(AI生成によるイメージ画像) 少年野球パパの応援指南

坂本勇人「まだ終わりたくない」3億円減からの再起。少年野球の親子へ贈る「V字回復」の教科書

「えっ、3億円も下がったの!?」

朝のニュースを見て、思わず声を上げてしまったパパさんも多いのではないでしょうか。
2025年12月、プロ野球界に衝撃が走りました。巨人のスーパースター、坂本勇人選手が、年俸6億円から3億円減(推定)の3億円で契約を更改したのです。

全盛期を知る私たち親世代にとっては、少し寂しいニュースのようにも感じます。しかし、会見での彼の言葉を聞いたとき、私は胸が熱くなりました。

「まだ終わりたくない」

その目には、諦めや悲壮感ではなく、静かで力強い「闘志」が宿っていました。

少年野球の現場でも、同じような光景がありませんか?
今までレギュラーだった子がベンチに下がったり、打てなくて悩み込んだり。「もう辞めたい」と弱音を吐く我が子を前に、どう声をかければいいか分からない……。そんな悩みを抱えるお父さん、お母さんは少なくありません。

でも、「落ちた時」こそが、本当の勝負の始まりなのです。

※記事を読む時間がない方は、冒頭の音声解説もご活用ください。通勤中や家事の合間に、この記事のエッセンスと「親の声かけのヒント」を5分でインプットできます。

巨人・坂本勇人選手の3億円減俸ニュースを題材に、少年野球で伸び悩む子供への「親の声かけ」や「思考の切り替え方(リフレーミング)」を解説したポッドキャストです。菅野智之選手や岩瀬仁紀選手の復活エピソードも交え、逆境を成長の糧にするヒントをお届けします。(再生時間:約5分)

この記事では、坂本勇人選手の決意を起点に、過去に崖っぷちから見事な「V字回復」を果たしたプロ野球選手たちのエピソードを紹介します。彼らがどうやって逆境を乗り越え、再び輝きを取り戻したのか。そのプロセスには、少年野球で伸び悩む子供たちが、壁を突破するためのヒントが詰まっています。

野球未経験のパパでも大丈夫。技術指導ではなく、「心の持ち方」を伝えることで、子供の成長を後押ししましょう。この記事が、親子で再び前を向くための「教科書」になれば幸いです。


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坂本勇人の現在地:「減俸」は終わりの始まりではない

若手選手と共に汗を流すベテラン野球選手(AI生成によるイメージ画像)
若手への継承は、自身の退化ではない。共に成長する新たな挑戦の始まりだ。(AI生成によるイメージ画像)

プロ野球選手にとって、年俸ダウンは自身の評価が下がったことを意味する厳しい現実です。しかし、それをどう受け止めるかで、その後の野球人生は大きく変わります。坂本勇人選手の今回の契約更改は、単なる「ダウン提示」ではなく、彼自身が選び取った「新たな挑戦への入場券」のように見えます。

「まだ終わりたくない」コメントから読み解く覚悟

2025年シーズン、坂本選手は度重なるコンディション不良もあり、出場は62試合にとどまりました。打率も.208。かつて2000本安打を達成し、球界を代表するショートストップとして君臨した姿からは想像もつかない数字です。

「正直、楽しいシーズンではなかった」

会見でそう語った坂本選手。しかし、彼はこう続けました。

「まだ終わりたくない。もう一回、9イニング守れるように体をいじめ抜く」

この言葉に、私はプロフェッショナルとしての凄みを感じました。
普通の選手なら、これだけの実績があれば「もう十分やった」と引退を考えるかもしれません。あるいは、代打の切り札として生き残る道を探るかもしれません。しかし、彼はあくまで「レギュラー」に、そして「ショートストップ」にこだわっています。

3億円という減俸を受け入れ、複数年契約ではなく単年契約を結んだこと。これは、自分自身を追い込み、「結果が出なければ終わる」という背水の陣を敷いたことに他なりません。

少年野球でも、高学年になると下級生にポジションを奪われることがあります。そんな時、「あいつの方が上手いから仕方ない」と腐るのか、「もう一回奪い返してやる」と唇を噛むのか。
坂本選手の姿は、「現状を受け入れた上で、それでも高みを目指す」という、アスリートとして最も大切な姿勢を教えてくれています。

若手への継承と自身の進化:ドラ1石塚選手との関係

今回の契約更改で、もう一つ印象的だったニュースがあります。それは、巨人のドラフト1位ルーキー、石塚裕惺選手との関係です。

同じショートを守る18歳の逸材。本来なら、自分のポジションを脅かすライバルです。しかし、坂本選手は石塚選手からの「合同自主トレ」の申し出を快諾しました。

「人としてしっかりしているし、僕が持っているものはすべて伝えたい」

そう語る坂本選手の表情は、穏やかでした。
これは、彼が「勝負を捨てた」からではありません。むしろ逆です。「教えることは学ぶこと」という言葉があるように、若手に自分の技術や経験を言語化して伝えることは、自分自身のプレーを見つめ直すきっかけにもなります。

また、ライバルを遠ざけるのではなく、懐に入れて切磋琢磨する。その器の大きさこそが、長年巨人のキャプテンを務めてきた彼の人間力なのでしょう。

少年野球でも、チームメイトはライバルであり、仲間です。ライバルが上手くなることを妬むのではなく、一緒に練習して上手くなる。そんな関係性を築ける子は、必ず伸びます。
「坂本選手はね、自分のライバルになるかもしれない新入団選手にも、優しく野球を教えてあげるんだよ。凄いと思わない?」
そんな風に、子供に話してあげてみてください。

ネガティブをポジティブに変換する思考法

「3億円も下がった」
このニュースをどう捉えるか。ここに、親の「思考の癖」が出ます。そして、それは子供に伝染します。

「やっぱりベテランになるとダメだな」とネガティブに語れば、子供は「失敗したらダメなんだ」「年を取ったら終わりなんだ」と感じてしまうかもしれません。

しかし、こう捉えてはどうでしょうか。
「3億円下がっても、まだ3億円の価値がある選手なんだ」
「ここから這い上がったら、めちゃくちゃ格好いい物語になるぞ」

物事には必ず両面があります。悪い面ばかりを見るのではなく、そこにある「希望」や「チャンス」を見つけ出す力。これを「リフレーミング」と言います。

坂本選手自身も、この状況を「試練」ではなく「チャンス」と捉えているはずです。全てを失うかもしれない恐怖の中で、それでもバットを振る。その姿こそが、何よりも尊いのです。

少年野球で子供がエラーをして落ち込んで帰ってきた時。「なんでエラーしたの!」と叱るのではなく、「あの場面、ボールに触れただけでも凄いよ。次はどうすれば捕れるか考えよう」と変換してあげる。
坂本選手のニュースは、私たち親自身の「見守る力」を試されているようにも感じます。


崖っぷちから蘇った男たちに学ぶ「V字回復」の流儀

マウンドで力投する復活した日本人投手(AI生成によるイメージ画像)
結果が出ない時こそ、親子の絆が試される。「辞めない」ことが一番の才能だ。(AI生成によるイメージ画像)

プロ野球の歴史を振り返ると、坂本選手のように「終わった」と囁かれながら、そこから奇跡的な復活を遂げた選手たちがいます。彼らに共通しているのは、「変化を恐れない勇気」「プライドを捨てる覚悟」です。

ここでは、3人の「V字回復」の事例を紹介します。彼らの物語は、伸び悩む野球少年たちにとって最高の教科書になるはずです。

【菅野智之】プライドを捨てた「モデルチェンジ」の勇気

まず一人目は、同じく巨人のエース、菅野智之投手です。
2023年シーズン、彼は苦しんでいました。4勝8敗、防御率3.36。かつての沢村賞投手の姿はありませんでした。「もう以前のような球威は戻らないのではないか」という限界説もささやかれました。

しかし、2024年。彼は見事に蘇りました。15勝を挙げ、最多勝と最高勝率のタイトルを獲得。チームをリーグ優勝に導いたのです。

なぜ、彼は復活できたのか?
その最大の要因は、「モデルチェンジ」でした。

かつての菅野投手は、150キロを超える剛速球で打者をねじ伏せるスタイルでした。しかし、年齢とともに球速は落ちます。そこで彼は、投球スタイルをガラリと変えました。
ストレートの球威に頼るのではなく、多彩な変化球を低めに集め、打たせて取る。プレートの踏む位置を変え、フォームを微調整し、今の自分の体に合った投げ方を模索し続けました。

「過去の自分」に固執せず、「今の自分」で勝てる方法を探す。これは、口で言うほど簡単なことではありません。特に、成功体験が大きい選手ほど、過去の栄光を捨て去ることは難しいものです。

そして、彼の復活を支えたもう一つの要素が、チームメイトの存在です。
同級生であり、盟友である長野久義選手からの言葉。「トモがメジャーで投げている姿を見たい」。この言葉が、挫けそうになる心を支えたといいます。

少年野球でも、高学年になって体が大きくなり、今まで通りの投げ方や打ち方では通用しなくなる時期が来ます(いわゆる「クラッチ」)。
そんな時、「前はこうやって打てたのに!」と過去の感覚にしがみつくのではなく、「今の自分に合った新しいやり方」を探せるかどうか。
菅野投手の復活劇は、「変わることへの恐怖」に打ち勝つ勇気の大切さを教えてくれます。

【岩瀬仁紀】83%ダウンからの復活劇。金額ではなく「生き様」

二人目は、中日ドラゴンズの伝説的守護神、岩瀬仁紀投手です。
前人未到の通算407セーブを挙げた鉄腕も、晩年は怪我と不振に苦しみました。

特に衝撃的だったのが、2016年のオフです。
この年、岩瀬投手は登板なしに終わりました。42歳という年齢もあり、引退勧告が出てもおかしくない状況。提示された年俸は、なんと5000万円。前年の3億円から、実に83%ダウンという大幅な減額でした。

プロ野球選手にとって、年俸は自分の価値そのもの。これだけの減俸提示は「辞めてくれ」と言われているのと同じだと受け取る選手もいます。
しかし、岩瀬投手は契約を更改しました。

「お金の問題ではない。投げられるなら、投げたい」

その言葉通り、翌2017年、彼は奇跡の復活を遂げます。50試合に登板し、防御率4.79ながらも3勝6敗2セーブ、26ホールドポイント。見事にカムバック賞を受賞したのです。
さらに翌2018年も48試合に登板。44歳までマウンドに立ち続けました。

岩瀬投手が教えてくれるのは、「他人の評価(年俸や背番号)で野球をするのではなく、自分の心に従って野球をする」という生き様です。
「もうAチームには入れないから辞める」「背番号が2桁になったからやる気が出ない」。そんな風に腐ってしまう子もいるかもしれません。
でも、岩瀬投手を見てください。周りがどう評価しようと、自分が「投げたい」と思うなら、泥泥になってもマウンドに立つ。その純粋な情熱こそが、道を切り拓くのです。

【中村奨成】「後がない」覚悟が才能を開花させる

最後は、広島東洋カープの中村奨成選手です。
夏の甲子園で清原和博氏の記録を破る6本塁打を放ち、鳴り物入りでドラフト1位入団した彼も、プロの世界では長く苦しみました。
期待されながらも結果が出ず、私生活でのトラブルも報じられ、一時は戦力外の危機さえ囁かれました。

しかし、2025年シーズン。彼はついに覚醒しました。
外野手への完全転向、そして背水の陣で挑んだシーズンで、キャリアハイの成績を残したのです。契約更改では、前年から275%アップの大幅昇給を勝ち取りました。

彼の復活の背景にあったのは、「後がない」という強烈な覚悟と、「守るべきもの」の存在でした。
結婚し、家族を持ったことで、野球に対する取り組み方が変わったと言われています。また、打撃フォームを大きく改造し、試行錯誤を繰り返した結果が、ようやく実を結びました。

「崖っぷち」は、時として人を爆発的に成長させます。
追い込まれた時こそ、人間は本気になれる。少年野球でも、レギュラー落ちの危機や、大会前の不調など、子供にとっての「崖っぷち」は訪れます。
親としては見ていて辛い時期ですが、そこはグッと堪えて見守りましょう。その苦しい経験が、中村選手のように、後の大爆発のエネルギーになるかもしれないのですから。

※各選手の成績データ等の出典:NPB.jp 日本野球機構


少年野球の現場で活かす「折れない心」の育て方

夕暮れの帰り道で語り合う野球少年の親子(AI生成によるイメージ画像)
結果が出ない時こそ、親子の絆が試される。「辞めない」ことが一番の才能だ。(AI生成によるイメージ画像)

ここまで、プロ野球選手たちの復活劇を見てきました。
では、私たち親は、これらのエピソードをどうやって少年野球の現場、そして我が子へのサポートに活かせばいいのでしょうか。
明日から実践できる、具体的なアプローチを紹介します。

不調は「変わるチャンス」。子供にかけたい魔法の言葉

子供がスランプに陥り、試合で結果が出ない時。車の中やお風呂の中で、どんな声をかけていますか?

×「なんであんなボール振るんだよ」
×「もっと腰を落とせって言っただろ」

これは、ただの「ダメ出し」です。子供はさらに委縮し、失敗を恐れるようになります。
V字回復を目指すなら、「変化」をポジティブに捉えさせる声かけが必要です。

〇「今は上手くいかない時期かもしれないけど、これは新しい自分に変わるチャンスだよ」
〇「菅野選手もね、速い球だけじゃなくて変化球を磨いて復活したんだよ。〇〇も、打ち方を変えてみる実験をしてみようか?」
〇「坂本選手だって、3億円下がっても『まだやりたい』って言ってる。上手くいかない時こそ、野球が好きな気持ちが試されるんだね」

プロ野球選手の具体的なエピソードを交えることで、子供の中に「あ、プロでも悩むんだ」「変えてもいいんだ」という安心感が生まれます。
不調を「悪いこと」ではなく、「次のステージに行くための準備期間」と定義し直してあげることが、親の最大の役割です。

「補欠=負け」ではない。腐らず準備する姿こそが才能

少年野球では、どうしても「レギュラー=偉い」「補欠=ダメ」という空気が流れがちです。
しかし、長い野球人生を見れば、少年野球のレギュラーかどうかなんて、ほんの些細なことです。

大切なのは、「試合に出られない時に、どう振る舞うか」です。

ベンチでふてくされているのか、それとも声を出し、ランナーコーチを全力でやり、いつ出番が来てもいいようにバットを振っているのか。
岩瀬投手は、2軍に落ちても、年俸が下がっても、黙々と準備を続けました。だからこそ、チャンスが来た時に結果を出せたのです。

親は、試合の結果(ヒットを打った、エラーをした)だけでなく、試合以外の姿(準備、声出し、道具の手入れ)を強烈に褒めてあげてください。

「今日は試合に出られなかったけど、ベンチで一番声が出てたぞ。パパは見てたよ」
「道具をきれいに磨いてるね。そういう準備ができる選手が、最後は勝つんだよ」

「腐らず準備する才能」を育てることができれば、その子は野球だけでなく、勉強でも社会に出ても、必ず逆境を乗り越えられる人間になります。

親子で共有したい「長く続けること」の価値

最後に、改めて坂本勇人選手の「まだ終わりたくない」という言葉の重みを考えたいと思います。

最近の少年野球は、早期リタイアが増えています。「レギュラーになれないから辞める」「監督と合わないから辞める」。もちろん、どうしても辛いなら逃げるのも一つの手です。
しかし、「続けること」自体に、とてつもない価値があることを、私たちは忘れがちです。

プロ野球選手でも、毎年3割打ち続ける選手はいません。良い年もあれば、悪い年もある。怪我もするし、批判もされる。それでも、ユニフォームを着てグラウンドに立ち続ける。その「継続」こそが、彼らをスーパースターたらしめているのです。

少年野球も同じです。
ヒットが打てなくても、試合に出られなくても、毎週グラウンドに行って、泥だらけになって練習する。
それだけで、あなたのお子さんは十分すぎるほど立派なんです。

「上手いか下手か」ではなく、「続けていること」を誇りに思ってください。
そして、お子さんにも伝えてあげてください。

「パパは、ホームランを打つ〇〇も好きだけど、上手くいかなくても一生懸命練習に行っている〇〇が一番格好いいと思うよ」


まとめ:坂本勇人の2026年シーズンを、親子の成長の糧に

坂本勇人選手の2026年シーズンは、決して平坦な道のりではないでしょう。
若い選手とのポジション争い、思うように動かない体との戦い、容赦ないファンからの批判。
それでも、彼はグラウンドに立ちます。

来季、テレビの前で、あるいは球場で、坂本選手が打席に立つ姿を見る時。
それは単なる「巨人の選手」を見るのではありません。
「逆境に立ち向かう一人の人間の勇気」を目撃する瞬間です。

その時、隣にいるお子さんと話してください。
「見てごらん。坂本選手、苦しい思いをしたけど、逃げずに戦ってるね」と。

プロ野球は、ただの娯楽ではありません。そこには、私たちが人生で直面する困難を乗り越えるためのヒントが詰まっています。
坂本選手の復活ロードを親子で応援しながら、自分たちの野球人生にもその「不屈の魂」を取り入れていきましょう。

さあ、来週末もグラウンドへ。
今はまだベンチかもしれないけれど、我が子の「V字回復」の物語は、ここから始まるのですから。

目指せ、最高の野球パパ!